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- 2026/01/01(Thu) -

はじめまして。

Gipskräuter<ジプソクラウター>です。


お越しいただきありがとうございます。


花より男子の二次小説を書いてます。
CPは総二郎×つくしです。


始めは読むだけだったんですけどね。

西門さんとつくしちゃんの、私の中ではあり得ないCPにいつしかどっぷり嵌まってしまいまして。ヘヘっ。

ある日ふと浮かんだ設定で無謀にも書き始めてしまった次第です(汗)

しかも、書き出しは浮かんだんですけどね。あとは、行き当たりばったりでそれぞれに勝手に動いてもらってます(笑)
なので、収拾作業が大変です(´-ω-`)


どの作品も、誰もがハッピーエンドを目指して頑張りまーす。


お話が完結するまではアップしない方針です。その代わりに、創作日記なるものをご用意しておりますので、そちらも覗いていただければ嬉しいです。


誤字脱字等多いかもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです(*´∇`*)



最後に。


こちらはあくまで私の趣味のお部屋で、原作者様、他関係者様とは一切関係ありません。


誹謗中傷、荒らし等はご遠慮いただきますよう、宜しくお願い致します。


なお、駄文ではありますが著作権は放棄しておりませんので、転載、配布、二次使用等はご遠慮くださいますよう、宜しくお願い致します。



★パスワードについて★ 追記有り

★Index★



Gipskräuter
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この記事のURL | ◎ご挨拶 | CM(10) | TB(0) | ▲ top
『蝉』~高い壁~5
- 2018/09/25(Tue) -

「は、はじめまして!
牧野つくしと申します。
この度はご挨拶もせずにお邪魔致しまして申し訳ございませんでした!!」

あっ、声…大きすぎたかな?
どうしよう?
でももうやり直せないし…。

頭を下げている私にはお母さんがどんな顔をしているのかは分からない。

「どうぞ顔をおあげになってくださいな。」

その優しい声に安心して顔を上げると総ちゃんのお母さんはふんわりと笑っていた。その顔がやっぱり総ちゃんに似ていて直視する事が出来ずに視線を彷徨わせてしまった。

「ごめんなさいね、急にお呼びたてしてしまって。
総二郎さんが女の子を連れてくるなんて初めてでしたから、ついつい気になってしまいましてね。」

照れくさそうにそう言ったお母さんは総ちゃんから聞いていた印象とは全然違う人だった。

「いえ…そんな…。
びっくりはしましたけど、きちんとご挨拶が出来て嬉しいです。」

「本当にそうね。
私もきちんとお話が出来て嬉しいわ。
総二郎さんったら学校のこととか周りで起きたこととか、何にも話してくださらないから…。」

「えっ、そうなんですか?」

寂しげに言う姿を見ていたら自然とそう言っていた。

だって…お母さんが可哀想になっちゃったんだもん。

総ちゃんから聞いていたお母さんの印象はとにかく冷たい人だった。
でも今目の前にいるお母さんはとても優しそうだ。

なんでこんなに印象が違うんだろう?

考えてもどうしようもないことなのに考えずにはいられない。

部屋に入ったままぼんやりと立ち尽くしている私にお母さんは座るように促してくれる。

私たちは使用人さんが持ってきてくれたお茶とお菓子を頂きながら、学校のことや総ちゃんの話をしていた。



部屋の真ん中で呆然とただ立ち尽くしていた。

一体つくしちゃんはどこに消えたんだ?
洗面所にしても、勝手の分かんねぇ家を一人ふらふら歩き回るようなコじゃねぇし……?
外に出たワケでもねぇよな?
靴だってねぇんだから。

そう思いながらも念のため、窓際に近づいて外を覗いてみた。

そりゃそうだよ。
いるワケねぇっつーの!
じゃあ一体どこに?

考えれば考える程嫌な予感しかしねぇ。
でもってこういう時の俺の勘は大抵当たっちまう。

「失礼致します。
若宗匠、いらっしゃいますでしょうか?」

その声を聞いた途端、自分の勘が当たっていることを確信した。
返事をする時間すら惜しくて入口に戻り襖を開くと、そこには驚いたのか目を見開いた鈴原が座っていた。

「つくしちゃんは?」

鈴原の言葉も待たずにそう口にしていた。

あぁ…いつもだったらもっと上手く対応出来んのにな…。

ほんの一瞬そんな思いが頭を過ったが、今はつくしちゃんが最大の優先事項だ。

「牧野様は奥様に呼ばれてリビングにいらっしゃいます。
若宗匠に伝えるようにとのことでした。
来るのが遅くなり申し訳ございませんでした。」

ふぅっ。
やっぱりそういうことか…。
まぁ、みつかっちまったんだからそうなるよな…。

「分かりました。
直ぐに向かいます。」

そんなつもりは露ほどにもなかったが、言い捨てるようにその場を離れていた。

おかしなことになってねぇよな?
余計なこと言うんじゃねぇぞ!

西門の屋敷内は走るなんて御法度。
それはちっせぇ頃からの教えで、こんな状況でもその教えに従い走ることはしなかった。
まぁそれに近いものはあったかもしんねぇけどな。


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『蝉』~高い壁~4
- 2018/09/23(Sun) -

一人客間に残された私は立派な座椅子に座る気にもなれなくて、窓際にちょこんと腰を下ろした。

はぁ…。

考えまいとしてもそれは無理で自然とため息が零れる。

どう考えたって不釣り合いだよね…。
でも…今更諦めるなんて出来そうにないし…。

自分でも驚く程の早さで総ちゃんに惹かれていく自覚はあった。
そこに一抹の不安がなかった訳じゃない。けど、いつも総ちゃんが『大丈夫』って言ってくれていたから安心してた。

うーん…。
大丈夫……なのかな……?

「牧野様、失礼致します。
少しよろしいでしょうか?」

「はっ…はい!!」

考え込んでいた私の耳にそんな声が届いて、反射的に返事をしていた。

「失礼致します。」

声と同時にすぅっと襖が開いて、さっき会ったばかりの使用人さんが顔を出した。

「あっ、あの…先程は失礼致しました。」

緊張でどうすればいいのか分からないのにそんなことを口走っていた。

でも…別に変じゃないよね?

頭を下げながらこの後どうすればいいのか考えたけど、やっぱり分からなくて仕方なく頭を上げると使用人さんは柔らかく微笑んでいた。

「私のような者にお気遣いは無用でございます。
ですがありがとうございます。

改めまして、牧野様。
少しお時間をよろしいでしょうか?
家元夫人がお呼びでございます。」

「えっ…あ…はい……。

あっ、でも、総ちゃ…総二郎さんがここで待つようにと言っていたのですが……。」

急な事で頭は真っ白になった。
その場を逃れるためって訳じゃないけど、言われたことをそのまま伝えてみた。

だってだって聞いてないってば、そんなの!
これで諦めてくれるかな?
家元夫人って…総ちゃんのお母さんだよね?
なんで私が呼ばれてるの?

「若宗匠には私からお伝えいたします。
牧野様はどうぞ家元夫人にご挨拶をなさってくださいませ。」

若宗匠?
あっ…総ちゃんのこと?
挨拶…。
確かにそうか。
お家に来たのに挨拶もしないなんて、常識を疑われちゃうもんね。
そんなの嫌だ!

「分かりました。」

小さく深呼吸をして立ち上がると、使用人さんはほっとしたように息をついた。

これってどういう意味なんだろ?
もしかして家元夫人ってすっごく怖い人だったりするのかな……?
大丈夫なんだよね…私…?

部屋を出ると前をゆっくり歩く使用人さんの後に続いた。
けど歩けども歩けども目的の部屋に辿り着きそうにない。

このお家ってどんだけ広いのよ?
これじゃあ掃除だって大変なんだろうなぁ。全部のお部屋を掃除するのに一体どれくらいかかるんだろ?
使用人さん…何人いるのか知らないけど大変なんだろうなぁ。

「さま…牧野様。」

「はっ、はい!」

「こちらでございます。」

ど、どうしよう。
とうとうご対面?
西門さんのお母さんかぁ。
どんな人なんだろう…。

「失礼致します。
牧野様をお連れ致しました。」

考える間もなく使用人さんはそう声をかけている。

「ありがとう。
どうぞお入りください。」

主の声を合図に使用人さんが引き戸を開けてくれた。
ドキドキしながらも使用人さんに頭を下げて中に入ると、彼女は静かに襖を閉めて去っていった。

中には見るからに高価そうな、でもしっとりと落ち着いた感じの着物を来た綺麗な人がゆっくりとその場に立ち上がった。

あぁ…。
西門さんはお母さん似なんだ……。

ぼんやりとそう思いながらその美しい人を見ること数秒。

いやいやいや!
ご挨拶でしょ!!


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『蝉』~高い壁~3
- 2018/09/21(Fri) -

にこにこと笑い話すつくしちゃんを横目に運転すること数分。

敷地に入り車を停めようとしていると、小動物のようにきょろきょろおどおどしている可愛い彼女が目に入って必死で笑いを堪えていた。

「えっと…あの………ここは?
また寄り道?」

その言葉に思わず笑っていた。
きょとんとした瞳が俺をみつめてる。

「ここが俺んち。
びっくりした?」

「えっ…えぇ~!!」

「くくっ…あははっ。
これでも西門流の宗家だからね。」

「なんかみんなが前に言ってたことが少し分かったような気がする……。」

「つくしちゃん!」

今にも『帰る』と言い出しそうな雰囲気を醸し出したもんだから、その前に一喝しようと少し声を荒げた。

「うん、分かってる!
総ちゃんのこと信じてるから。」

どうやら俺の心配は杞憂らしい。
しっかりと目を合わせてそう言うつくしちゃんはいつもの頼りなげな所はなく、どこか頼もしい。

「じゃあ行こうか。」

頭を軽く撫でて声をかけると小さく頷き照れて視線を逸らす。

どっちのつくしちゃんも可愛くてついつい抱きしめたくなっちまうんだから、俺も相当狂ってるのかもしれねぇ。

ああ…いつまで俺は我慢出来るんだろうな…。

今までの付き合いとは違うこの関係がどこか誇らしく照れくさい。
小さな手を握りしめながらそんなことを考えていた。



「どうぞ、入って」

玄関の引き戸を開け中に入るように促し後に続いた。

「お帰りなさいませ……。
あらあら…お珍しいですね。
いらっしゃいませ。」

偶然居合わせた使用人の鈴原が俺たちを出迎えることになった。
この時間なら誰もいないだろうと踏んでたのに失敗したな…と思いながらつくしちゃんに視線を移した時だった。

「お…お邪魔致します!
わ、私…牧野つくしと申します!!
よろしくお願い致します!!」

「ようこそおいでくださいました。
ごゆっくりされてくださいませ。」

鈴原は目をまん丸くしながらそう言って助けを求めるように俺を見る。

ま、確かに年齢的には母親に見えなくもねぇか…。

「くくっ…つくしちゃん。
使用人だから。
それにそんなに緊張しなくても大丈夫だよ。
ほら、おいで。」

靴を脱いで家に上がり先を促せば、間違えたことが恥ずかしいのか、鈴原にペコペコと頭を下げている。
その姿が可愛らしくて見ていると、気が済んだのか靴を脱いで一段上がりしゃがみ込んで靴を揃えている。

「お待たせ~!」

無邪気なその顔に思わず笑みが溢れちまう。が、その時鈴原と視線が合っちまってなかなかの気まずさだ。
きっと向こうも同じように思ってるに違いねぇ。

黙ったままつくしちゃんの手を取って客間へと案内した。

「つくしちゃん、用意してくるからここで少し待っててくれる?」

「うん。分かった~!」

一人残していくのは少し気がひけたけどそのまま自室へと向かった。

どうせ茶を点てるなら作法に乗っ取って最高の茶を…そう考えればやっぱり形からだろ?

アクセを外して和装に着替えて急いで客間へと戻った。

が…そこはもぬけの殻だった…。

どういうことだ?
たった十数分…だぜ?


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『蝉』~高い壁~2
- 2018/09/19(Wed) -

当然のように手を引き歩けば、つくしちゃんは少し遅れて後をついてくる。

いつもだったら今日の出来事を話してくれたりするんだけど、今日は流石に緊張してるのか口数が少ない。

あっ…いや、違うか?

「さっきの話が気になってる?」

はっとしたように顔を上げたつくしちゃんの目には不安の色が窺える。

「実際、俺もどうなるか分かんないんだよね。」

小さく頷くつくしちゃんにそう言えば歩みが止まった。
心配させたい訳じゃない。けどどうなるかも分かんねぇのに無責任なことは言いたくねぇ。

「分かんないけど、つくしちゃんを手放す気はないから。」

握っていた手に力を込めた。
つくしちゃんはそんなことで俺ににっこりと笑顔を向けてくれる。

「行こうか。」

車に乗り込んだつくしちゃんはずっと窓の外を眺めてた。



「つくしちゃん、着いたよ。」

「へっ…?
あっ、私ってば…寝ちゃって…?
ごめんなさい!
あれ……ここ…?」

「ん?
あぁ、ちょっと寄り道?」

そう言って車を降りて助手席に向かいドアを開けて手を差し出した。
つくしちゃんはぽかんとしながら暫く見てたけど、その手に手を重ねてくれる。

「懐かしいでしょ?」

「うん。」

瞳をぱちぱちとさせ辺りを見回しながら頷くと、それまでの表情が嘘だったかのようにぱーっと花が咲いたように微笑んだ。

やっぱりここで正解だったな。

「座ろうか?」

「うん!」

真っ直ぐにみつめられてどんな顔をすればいいのか分からない。それを隠すように軽く手を引いてベンチへと腰を下ろした。


やってきたのは俺たちの始まりの場所。
あの日と同じように辺りには小さな子ども達の声と蝉の声が響いていた。

俺たちは何を話すでもなく寄り添っているだけ。

あの日、あの時、ここを通らなければこんなことにはなってなかったんだよな…。

令嬢じゃないつくしちゃんに出会う可能性なんて万に一つ。
その偶然の出会いを今更ながらに思い出していた。

「ここから始まったんだね……。」

「あぁ…。」

つくしちゃんも同じように感じてくれていることが嬉しかった。

「俺さ…あの後暫くここに通ってたんだ。つくしちゃんにまた会いたくて。」

ちらっとつくしちゃんを見ればその頬がうっすらと赤く染まってる。

ぽろっと流れ出てしまったその言葉にもつくしちゃんは素直に反応してくれる。それが嬉しくて可笑しい。

俺ってこんなに素直なヤツだったか?
なんてそれすらも可笑しい。

「けどさ、いくらここに通っても全然会えなくてさ。すっげぇ落ち込んだんだよね。」

つくしちゃんの反応が見たくて更に言葉を繋げて顔を覗き込めば、恥ずかしそうに視線を泳がせる。
その仕草が新鮮で可愛くて堪んねぇ。

やっぱりつくしちゃんしかいねぇよな。

「俺んちってさ、すっげぇ煩い家なんだ。
ま、伝統芸能の世界は似たり寄ったりなんだろうけどさ。」

「煩い…?」

「そ。
格式とか家柄とか代々譲り受けてきたもんだからさ。
さっき類が言ってたのはそういうこと。」

「えーと…ごめん、総ちゃん。
私にはそういうのよく分からないや……。」

じっと俺をみつめるその瞳は少し潤んでいるように見える。

「うん。
つくしちゃんはそれでいいよ。
心配しなくていいから。
俺がちゃんと守るし。

西門に嫁いで来た人間、全員が全員家柄がいいって訳じゃないし。
婆さんは一般家庭の出だったしね。」

「へっ?」

「いや、何でもないよ。
ただ茶を飲みに来るだけなんだし、つくしちゃんはいつも通りでいいから。」

「うん!」

わざと結婚を匂わすような言い方をしたがつくしちゃんは気づかない。

そりゃそうだよな。
ただ俺がそれを視野に入れてるだけなんだから。

「さあ、そろそろ行こうか。
美味しいお茶をご馳走するから。」

「うふふ。
総ちゃんのお茶楽しみにしてたんだ~!」

少しは安心したのか笑顔が戻ったところで車に戻ることにした。


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『蝉』~高い壁~1
- 2018/09/17(Mon) -

このお話はイベント Summer Festival の『蝉』の続編第4弾となっております。

まだ読んでいない方はカテゴリ『蝉 続編』よりご覧くださいませ。
※イベントサイトに掲載されました『蝉』は只今バックアップの準備中となっております。準備が出来次第アップさせていただきます。






誤解の解けた二人は今日も仲むつまじくF4ラウンジで同じ時を過ごしている。




「おいっ、総二郎!
いちゃつくんならどっか行けっ!!」

「もう諦めたら?」

司の怒鳴り声に類のどうでもよさそうな返しはここ数日繰り返されている。

「どっかって何処だよ?
つくしちゃんはまだ授業もあるし、そういう訳にはいかねぇんだよ。」

俺たちには授業なんてかったるいだけだけどな。だからってつくしちゃんまで巻き込む訳にいかねぇだろうよ。

「そ、総ちゃん…!
そんな言い方しなくても!!
それに…ここじゃなくても…ほらっ、図書館なんてどう?」

「大丈夫だよ、ここで。
図書館なんて話が出来ないじゃん。

ああは言ってるけど、いざ俺たちが来なくなったら気になってしょうがないんだからさ。くくっ。」

遠慮がちなその言葉にわざとおどけた口調でそう言い、パチンとウィンクを落とせばつくしちゃんは目を泳がせている。

こんな姿が可愛くて仕方ねぇ。
だが、司にしてみればそんなのもいちゃついてるように見えて苛立つんだろう。

これだから女とまともに付き合ったことのないやつは…なんて思うが、言えばどうなるかも分かってるからずっと口を閉ざしてる。

「そういえば…今日はつくしちゃんを家に連れてくって言ってたよな?」

「そうなんです~!
総ちゃんがお茶を点ててくれるんですよ!
もう楽しみで!!」

絶妙のタイミングであきらが口を挟んできた。やっぱりこういうときはこいつの存在は欠かせねぇ。
つくしちゃんもそれににこにこと応じてる。

「折角だからゆっくり茶でも楽しんでもらおうと思ってな。」

「それ…大丈夫なの?」

「えっ?
どういう意味ですか?」

類はつくしちゃんと俺を交互に見てそう言い、つくしちゃんは訳が分からず首を傾げてる。

「隠したってどうなるもんでもないからな。
こういう時は正面突破の方がいいだろ。」

正直頼りねぇかもしれないけど、俺自身もどうなるかなんて分かっちゃいない。
そんな俺を見てつくしちゃんは隣で少し不安そうな顔をしてる。
俺たちの話が分からないこそ余計に不安が募るんだろう。

「あとでな。」

頭を軽くポンポンと叩けば、少し間を置いてつくしちゃんは小さく頷いてくれた。

と言っても策があるわけでもない。
ただ隠し事は一切しないという約束は守りたかった。


「いざとなれば力になるからな。
その時は一人で格好つけてないで言えよ?
な、司!」

「あぁ、当然だ!」

あきらが司に視線を向けると司はやや前のめりになってそう答える。

「めんどくさ…。」

何も言われてない類でさえそう言うってことは協力態勢は万全ってことか?
ま、そんな事態になんないならそれに越したことはないんだけどな。

なんだかんだ言っても、頼まずとも手を貸そうとしてくれる辺り、すげぇ有り難いし頼もしい。

それにしたってもっと他に言い方があるだろうよ?
とも思うけどな。

「類…お前…。」

「分かってるよ。」

如何にも面倒くさそうな受け答えに思わず小言の一つでも言ってやりたかったが、その前に釘を刺されれば黙るより他ない。

何事にも興味を持たない類、面倒見のいいあきら、突っ込んでくるが人一倍熱い司。
こいつらはいざとなれば頼りになる。
初っ端から頼む気はねぇけど、当てにしてもいいことが分かって少し安心した。

その後もつくしちゃんを交えて他愛もない会話を交わし、ラウンジを後にした。


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マツリノアト~あきらの選択?~
- 2018/09/02(Sun) -

こちらのお話は、とある二次作家が本イベントを振り返って書いたお話(反省文とも言う)です。
これが本当に最後の最後の話となります。
どうぞ、お楽しみ下さい。



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『蝉』~波乱~5
- 2018/08/28(Tue) -

このお話はイベント『Summer Festival』の『』の続編となっております

ただいま公開中です(*´∀`)♪





沈黙の中に時折つくしちゃんの独り言が聞こえてくる。
けどそれはぶつ切り状態で全部が聞ける訳じゃない。
ただつくしちゃんの思考が悪い方に悪い方に進んでいくのだけは見て取れた。

ったく冗談じゃねぇ。
漸くあのつくしちゃんに会えたんだぜ?
離してたまるかよ!

「つくしちゃん…いろいろごめん。
…全然男らしくないかもしれないけど、言い訳させてくれない?」

そう言ったもののつくしちゃんは無反応でただ俯いて泣いている。

ああぁ、くっそー!
泣かせたくなんかねぇのに!!
笑った顔が見たいだけなのに!

届くかどうかは別として…いや、届いてくんなきゃ困るんだけどよ。
今ちゃんと向き合わねぇと取り返しつかなくなるよな?

「つくしちゃんの言った通りだよ。
けど、再会したあの日に全部清算したんだ。
信じてくれるかどうか分からないけど、今はつくしちゃんだけなんだ。

つくしちゃんの家の話もさっき出たけど、そんなの関係ない。
俺にはつくしちゃんだけだ。
家が文句を言ったって譲る気なんかこれっぽっちもないから。

だからつくしちゃん。
俺たち、ずっと一緒にいよう?」



すっかり諦めてた私の耳に届いた言葉は全てが意外なものだった。だからこそすぐには信じられない。

だって天と地ほど違うんだよ?
今までそれに気づかずに浮かれてた自分が、周りにはどれほど滑稽に見えてたんだろ?
こんなことを考えちゃう辺り、私ってば終わってない?

総ちゃんの誠意溢れる言葉はひねくれてしまった私の心には届きそうになかった。

あぁ…。
人ってこんなにも簡単にねじ曲がっちゃうんだな……。

まるで他人事のようにおかしなことばかり考えていた。



正直な言葉を伝えたものの返事は何一つ返ってこない。
その間もつくしちゃんの涙が止まることはない。

一度だって本気で人を好きになったことのない俺には、この先どうしていいのかさえも分からない。

なんか…情けねぇな…。
大事な女泣かせて、その上何も出来ねぇのかよ、俺は………。

あまりの情けなさに愕然としたがそんな場合じゃない。

顔を見せまいと啜り泣くつくしちゃんの肩に手をかけて引き寄せ抱きしめた。

「えっ…総ちゃん?
やだっ、離して!!」

「離さない。」

離す訳ねぇだろ!
やっと掴まえたんだ!

「総ちゃんっ!!」

「ほんとにイヤなら全力で突っぱねろよ?
そしたら……考えてやる……。」

何を…?
いやいや、ねぇだろ?

矛盾した言動に苦笑が漏れた。
腕の中でじたばたもがくつくしちゃんを離す気なんて微塵もない。
そもそもつくしちゃん自身、本気で逃げ出そうとはしていない。

「もう隠し事はないから。
これからも隠し事は一切しない。
約束する。
だから俺のこと信じてよ?」

次第に弱まっていく抵抗にようやく息がつける気がした。





こうして仲を深めた総二郎とつくし。

再びラウンジに足を運べば司、類、あきらはやはり物珍しそうにつくしを見ているが、それは少し好意的なものに変化していた。
それはあきらがうまく司をとりなした結果…かもしれない。

つくしの素性と幼馴染みという難関を超えた二人は見つめ合い笑顔を浮かべている。


しかしこの後また大きな問題にぶつかることを彼らは知らない。



fin


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『蝉』~波乱~4
- 2018/08/26(Sun) -

このお話はイベント『Summer Festival』の『』の続編となっております

ただいま公開中です(*´∀`)♪





「ありがとう…。」

総ちゃんの言葉は素直に嬉しかった。
だって、私だって総ちゃんのこと好きだもん。
だからこそ見逃せないし、見過ごせないんだ。

「でもね、総ちゃん。」

「ん?」

その時私は初めて総ちゃんの不安そうな顔を見た。

出会った時は笑顔の素敵なお兄ちゃん。
再会した時は自信家な意地悪男。
付き合い始めてからはちょっと俺様なところが見え隠れしてるようなそんな顔。

だからそんな顔は見たことがなかった。
それでも前に進むために私は言わなきゃいけないんだ。

「……それだけじゃないの。

私…総ちゃんがF4だったなんて知らなかった。
どうして教えてくれなかったの?」

「知ってると思ってたんだ。
自分で言うのも変かもしれないけど、俺たちって有名だからさ。
学園の人間で知らないやつなんていないと思ってた。
でもまぁ…あれっ?って思うことがなかった訳じゃないんだけどさ。
けど…わざわざ言うのも変だし、つくしちゃんはそういうの気にしないと思ったし…。
でも黙っててごめん。」

きっと総ちゃんは本当のことを言ってる。そう感じたのに何の言葉も返せなかった。


「……変かもしれないけど…でも教えてほしかったな…。」

二人の間に流れる沈黙が怖くて、思ったままを口にしていた。

「興味がなかったし近づく気もなかったから名前は知らなかったけど……。

怒らせたら怖い人が司さんでしょ?
いつも眠たそうにしてる人が類さん。
あと四人の中では抜群のバランス感覚を持つ人と、いつも女の人と一緒にいる人がいるって聞いたことがある……。

会話からすると……バランス感覚に優れてるのがあきらさんだよね……?
ということは総ちゃんは……。」

うん…分かるよ。
これだけかっこいいんだもん。
そりゃ女の人が放っておくはずないよね。
でもさ…F4のその人は何股もかけてるんだよね?
それが総ちゃんだったってことでしょ?
私もそのうちの一人ってこと?
そんなのイヤだよ……。

俯いてしまった私には総ちゃんの表情は分からなかった。

気づけばポロポロと涙が溢れ出していた。でもその顔を見られたくない私は黙ったまま俯き続けた。


「会わせたい人がいる」そう聞いた時は恥ずかしかったけど、嬉しかった。
ドキドキしてた。
なのに…今は……悲しくて堪らない。

正直な気持ちを言葉にしたけど、総ちゃんは黙ったままだった。

あぁ、呆れてるんだ…。
もう嫌われちゃったかな…。
どうでもよくなっちゃった?
そりゃそうだよね。
見てくれだって人並みで秀でた何かがあるわけじゃない。
家だって英徳に通うような人から見たら、下の下だもんね。

せっかく会えたのに終わっちゃうんだ、私たち…。
だったら再会なんてしなきゃよかった!
そしたら思い出は綺麗な思い出のままでいられたのに……。

相変わらず溢れてくる涙を手の甲で拭いながら、短かった楽しかった時間を悔いていた。

あまりの呆気ない結末にもう言葉は出てきそうもない。

終わりにしよう。
涙が止まったら…落ち着いたら…ちゃんとお別れしよう。
楽しかった時間を汚さないように綺麗に終わらせよう。

決意とは裏腹に流れる涙を必死に抑えようとしていた。


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- 2018/08/25(Sat) -

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ご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い致します。

また今回、スマートフォンによる投票方法につきましては、本イベント中、沢山のコメントを頂戴致しましたスリーシスターズ様よりご教示頂きました。
スリーシスターズ様、本当にありがとうございました。







7月にスタート致しました『Summer Festival』
イベントに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

今回のイベントについて、アンケートをご用意致しております。
これが本当のラスト。
是非、ご協力いただければ…と思います。


コメントにつきましては任意となっております。
すべてクローズコメントとなっておりますので、「コメントが苦手です」という方も、お気軽にどうぞ…。
(管理人手違いにより、最初のアンケートのみ、コメントがオープンとなっておりました。現在はクローズになっております)
なお、頂いたコメントにつきましては、責任を持って参加者にお届け致します。



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