お読みいただく前に&パスワード&Index
- 2026/01/01(Thu) -

はじめまして。

Gipskräuter<ジプソクラウター>です。


お越しいただきありがとうございます。


花より男子の二次小説を書いてます。
CPは総二郎×つくしです。


始めは読むだけだったんですけどね。

西門さんとつくしちゃんの、私の中ではあり得ないCPにいつしかどっぷり嵌まってしまいまして。ヘヘっ。

ある日ふと浮かんだ設定で無謀にも書き始めてしまった次第です(汗)

しかも、書き出しは浮かんだんですけどね。あとは、行き当たりばったりでそれぞれに勝手に動いてもらってます(笑)
なので、収拾作業が大変です(´-ω-`)


どの作品も、誰もがハッピーエンドを目指して頑張りまーす。


お話が完結するまではアップしない方針です。その代わりに、創作日記なるものをご用意しておりますので、そちらも覗いていただければ嬉しいです。


誤字脱字等多いかもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです(*´∇`*)



最後に。


こちらはあくまで私の趣味のお部屋で、原作者様、他関係者様とは一切関係ありません。


誹謗中傷、荒らし等はご遠慮いただきますよう、宜しくお願い致します。


なお、駄文ではありますが著作権は放棄しておりませんので、転載、配布、二次使用等はご遠慮くださいますよう、宜しくお願い致します。



★パスワードについて★ 追記有り

★Index★



Gipskräuter
スポンサーサイト
この記事のURL | ◎ご挨拶 | CM(10) | TB(0) | ▲ top
ふたりだから
- 2018/05/15(Tue) -

こんにちは~!


だいぶ前のことですが、『ビー玉の瞳』 凪子サマに押し付けたお話で、凪子サマのお部屋でアップ済みのお話です♪



類くん×つくしちゃんです(〃ω〃)


ビー玉の瞳はこちらからどうぞ(*´・∀・)つ




Gipskräuter


この記事のURL | ふたりだから 類×つくし | CM(2) | TB(0) | ▲ top
お知らせ【チャット会】
- 2018/04/18(Wed) -

総ちゃんチャット会、開催いたします!


開催日時は4月21日(土)22:00スタート!
終了は翌22日(日)2:00を予定しています。

総ちゃん書き作家数名が参加予定♥
皆さんも遊びに来ませんか?

21日(土)21:50にチャットルームへのご案内の記事をアップいたしますのでそちらからお入り下さいませ。
チャットルームにはPC、スマホ、どちらからでもアクセス可能です。

総ちゃん好きが集まって(いやいや、他CP歓迎ですよ?)ワイワイお喋りしませんか?
もちろん読むだけでも大丈夫!
この4時間のお好きな時間だけでも全然OKです。

総ちゃん書き作家も常時誰かがいる予定ですが、やむを得ず抜ける場合もございます。そこはご理解下さいね。

チャット会に参加される時はお名前を打ち込んで「入室」をポチッ!として下さい。
それでお部屋に入れます。

尚、マナーを守ってのご参加、宜しくお願い致します。
チャット会にいない作家様の情報等をご本人様に無断で書き込むなどはおやめ下さい。

ご不明な点がございましたらコメントに残してくださいませ。宜しくお願いします。
(個別への返信が希望でしたらメアドを残して下さいね)


それでは21日のチャット会でお会いしましょう~♥ヽ(≧∀≦)ノ


この記事のURL | ◎お知らせ | CM(2) | TB(0) | ▲ top
嘘か真か おまけ
- 2018/04/07(Sat) -

はぁ……流石は西門さん。
私としたことが、先を読まれてしまいましたわ。


センパイからご相談を受け、西門さんのお戻りが今日だと知ってピーンときましたのに…。
はぁっ。残念ですわ。

いつも清ましたお顔をなさってるから…と思っての計画でしたのに…。


桜子のため息は止みそうもない。

それもそのはず。


奇しくも今日は4月1日。
世にいうエイプリルフール。


つくしが妊娠したかもしれないと告げれば、きっと総二郎は馬鹿正直に受け止めるであろう。

そう考えた桜子は、皆で集まることを提案した。
つくしがそれを伝えれば、総二郎はきっとその妊娠を真実とも気づかず疑うだろう。

疑心暗鬼に陥る総二郎は皆の前で悶々と過ごすに違いない。
そんな総二郎を皆でからかってやろう。


そう思っての計画だった。

全てを総二郎に気づかれ、楽しみを奪われた桜子は再びため息をつく。
と同時にプルプルと首を横に振る。


センパイにとっておめでたい話じゃないですか!
それなのにため息は禁物ですわね。



つくしが西門に嫁いで1年と少し。

つくしの勘違いでなければ、西門の慶事になりうるこの妊娠。


しかし桜子に不安の色が走る。


センパイ…大丈夫ですわよね?
いくら惚けているとはいえ、妊娠したかどうかを勘違いするほどではありませんわよね?


天然なつくしを思い浮かべてはやはりため息が漏れてくる。


あぁ、センパイ…。
その事実が分かったのなら早く桜子に教えてください。
こんなにため息ばかりついていたら幸せが逃げてしまうじゃありませんか!
そうならないようにセンパイ…お待ちしていますわよ?



♪♪♪~

桜子の手元でスマホが鳴り響く。

ディスプレイには『西門つくし』の文字。


センパイ…やっとですわね!
さぁお話聞かせていただきますわよ!!

「はい、三条です。」



fin


この記事のURL | 嘘か真か | CM(6) | TB(0) | ▲ top
嘘か真か 後編
- 2018/04/05(Thu) -

「おめでとうございます。……」

その言葉に胸が一杯だった。
医師は説明をしているがそんなもんは右から左に通り抜けていく。

ただ嬉しくて。
幸せで。

つくしは瞳を潤ませて俺を見上げる。
たぶん俺の目もつくし同様に潤んでいるだろう。

一通りの説明を聞いた俺たちは車に乗り込んだ。

そしてつくしは俺の肩に凭れて寝ちまった。
いつもと変わんねぇその行動に頬が緩んでいた。


つくしの告白は俺にとって衝撃だった。もちろんいい意味で。
なのにそれを素直に信じれなかった自分が情けねぇ。

もっとしっかりしねぇといつか愛想尽かされて出ていっちまうんじゃね?

「つくし、ごめんな。ありがとう。」

寝ているつくしを抱き寄せた。



目が覚めた時、視界に入ったのは白い天井だった。

あれっ?
ここって寝室?
私…確か…?

「起きたか?」

記憶を手繰り寄せていた私の視界に総が映る。
状況がまだ理解できていない私は気づけばスッポリと総の胸の中に収まっていた。

「つくし、ありがとう。
すげぇ嬉しいよ。」

総は私をやんわりと抱きしめる。

あぁ…そうだ、そうだった…。
総の赤ちゃんが私の中にいるんだ……。

総ってばもしかしてずっと添い寝してくれてたの…?

「すぐに喜んでやれなくてごめんな。
お前を少しでも不安にさせてごめん。」

「総?」

抱きしめていた腕が緩んで総が私を真っ直ぐに見つめている。

「お前今日何の日か知ってる?」

そう言って総は照れくさそうに苦笑いを浮かべている。

今日?
何かあったっけ?
何かの記念日?
今日って3月…じゃないや、4月……?!

ハッとして総を見上げると総はやっぱり苦笑いを浮かべている。けど私が気づいたことでその表情は真剣なものへと変わっていく。

「馬鹿だろ、俺。
お前がこんな嘘つくわけねぇのに勘ぐっちまった。
朝から様子がおかしかったのは…お前も緊張してたからなんだよな?
なのに…ほんとごめんな。」

「ふふふっ。」

あまりにも真剣なその様子に自然と笑いが溢れていた。

「つくし?」

「もしかして…みんなに騙されてるって疑ってた?」

「ん、あぁ。あいつらならやりかねねぇし、お前も丸め込まれたのかって考えてた。すっげぇ馬鹿みたいだよな、俺。」

罰が悪そうな総の顔が可笑しくて堪らない。

何か私…いつもの立場逆転しちゃった?
ふふっ、たまにはいいかな?

「もういいから。喜んでもらえて嬉しかったし。
でもね…総。」

「ん?」

「またこんなことがあったらその時はもう知らないんだからね!
ほんとはあの沈黙…すっごく怖かったんだから!!」

瞬間ぎゅっと抱きしめられていた。

「ごめん。
ずっと大事にするから。だからずっと傍にいてくれよ。」

「うん…。」


こうして幸せの中、私の妊娠生活は始まった。

でもね、これ、ほんと大失敗!!
総は言葉通り私を大事にしてくれるんだもん。
私…何にもやらせてもらえないんだよ?
そういう意味じゃなかったんだけどな…。

でも。
それでも私は幸せだから。
総も幸せそうに笑ってくれるから。

エイプリルフールも捨てたもんじゃないのかもね。



fin



次回はオマケのお話です(*´∀`)♪

この記事のURL | 嘘か真か | CM(8) | TB(0) | ▲ top
嘘か真か 中編
- 2018/04/03(Tue) -

「総?」

黙り込んでる俺をつくしが覗き込んでいる。

何か言わねぇと!
つくしが勘違いしちまうだろ!!

一緒に喜べばいい話だろ?!

「つくし…。」

…いや、ちょっと待て、俺。
そういや、さっきの新聞…。
それに今日の落ち着きはらったつくしの行動。

これって俺を担ごうとしてんじゃねぇか?
さては、あいつらか?
それなら妙に落ち着き払ったこいつの態度も納得がいく。

ただ、いくらエイプリルフールだからといって、つくしがこんな嘘つくか?
そんな疑問を抱きつつも目の前のつくしに目をやる。
不安そうに俺を見つめるつくしの瞳はどちらともとれる。

で、この場合、俺はなんて答えりゃいいんだ?
素直に騙されて、喜べばいいのか?って、これが事実だったら、メチャクチャ喜ばしい事なワケで…。
って事は喜べばいいんじゃね?

「マジ…?」

考えた末にそんな言葉しか出て来ない。

「うん。まだ病院には行ってなくて、もしかしたら勘違いかもしれないんだけど…。」

本当の事を言っているように見える。見えっけど、でもこれにあいつらが一枚噛んでればこれくらいやらせるよな?

俺はいったいこの状況をどう切り抜ければいいんだ?
あー、今すぐあいつらに電話してぇ!
あっ、でも、あいつらが噛んでんなら更に騙されんのか?
ったく、どうしろってんだ?

「それでね、私、ちょっと不安で桜子に相談したの。そしたら、せっかくだからみんなで集まろうって話になっちゃって…。」

おいおい、よりによって桜子かよ?
つーか、この状況であいつらと集まるのかよ?

「で、いつ集まるんだ?」

「…今日。総が帰ってくるって言ったら…。時間と場所は後で連絡するって言ってたんだけど…。」

「つくし、それキャンセルだ。俺が連絡しとくから。
すぐ病院行くぞ。」

「えっ?病院?今から?!」

途端につくしはアタフタし始める。

ってことはやっぱりあいつらに唆されたってことか?
まぁいい。
病院に行けば全てが明らかになる。


それが真実なら、どんなに嬉しいだろう。

つくしを信じる気持ちとあいつらを疑う気持ちが今は半々。
つくしを信じてないワケじゃねぇ。
どっちかと言えばあいつらが信用出来ねぇ。

あいつらならつくしに何でも吹き込むだろう。
結果、疑う事を知らねぇつくしは信じちまう。


さぁ嘘か真か。


おっとつくしが準備をしてるうちに連絡しねぇと。
メールでいいよな。
スマホ画面をタップして桜子にメールを送る。


『つくしの相談も集まるって話もナシだ、ナシ!
これから一緒に病院に行ってくる。
まだどうか分かんねぇんだから広めるなよ。』


我ながら素っ気ない文面に苦笑が漏れる。
けど桜子相手にかっこつけてもな。

画面を閉じて再びスマホ画面を操作する。

これでよし…と。

ちょうどよく現れたつくしの手を引き俺は病院へと急いだ。




この記事のURL | 嘘か真か | CM(4) | TB(0) | ▲ top
嘘か真か 前編
- 2018/04/01(Sun) -

キッチンで忙しなく動く奥さんにそっと近づいた。

「おはよう、つくし。」

「おはよう、総。」

手を頬に伸ばして振り向かせたところにキスを落とす。

「っん、総、危ないから。」

その一言に怒られる前に解放してコーヒーメーカーの前に立ち、コーヒーを入れる。まぁ、怒ったって可愛いだけなんだけどな。

「これもういいのか?」

「うん、お願い。いつもありがとう。」

カウンターに置かれた料理を持ってダイニングテーブルに運び、最後にコーヒーカップを手に取り席に着いた。
そこでいつも通り置かれている新聞を手に取る。

「ねぇ、総。昨日遅かったね?
待ってようと思ってたんだけど、どうしても起きていられなくて寝ちゃったんだ。
ごめんね?」

チラッとこっちを見ながら申し訳なさそうに話してっけど、別にお前は悪くねぇだろ?

「いや、構わねぇよ。俺の方こそメールすればよかったな。ごめんな。」

「ううん。京都はどうだった?寒かったでしょ?」

「まぁ、いつもと変わらずってとこか?お前も一緒なら寒さなんか感じねぇんだろうけどな?」

テーブルに料理を並べるつくしに流し目を送る。
いつもならギャーギャー騒ぎ出すはずなのに、今日はどうやら違うらしい。

いったいどうしたんだ?

家を何日か留守にしたけど、これと言って変わった事なんかなかったよな?
たまにはこんな静かな朝もありか?

どっちにしろ、二人で迎えるこんな朝が堪らなく幸せな気分になるのはつくしのおかげだ。

「総?どうかした?」

つくしの言葉に我に返れば、既に向かいの席に腰を落ち着けていた。

「いや、なんでもねぇ。食べようか。」

「うん。いただきます。」

笑みを浮かべて料理に手を伸ばし始めるつくしを見て、俺も目の前に並んだ料理に少しずつ手をつける。

「やっぱり、お前の料理が一番だな。」

目を丸くして俺をじっと見つめるとつくしはクスクス笑いだす。

「なぁに?そんなしみじみしちゃって。西門のお料理となんて比べ物にもならないよ。」

俺が何を言おうとお前はそう言うよな。ここは黙っとくか。

それにしても…。
さっきからこいつ、なんでいつになく落ち着いてんだ?
ちょこまかと動きまわるのがこいつの専売特許のようなもんだろ?
やっぱなんかおかしくね?

多少の違和感を感じながらも食事を済ませて、つくしの淹れた茶に手を伸ばした時だった。
徐に口を開いたつくしの言葉に俺は驚かされた。

「総、私ね…。妊娠したみたい。」

はっ?
今、こいつ妊娠って言ったか?
俺とつくしの子供?赤ちゃん?

確かに心当たりはありすぎるほどある。今までその言葉を聞かなかった事自体おかしかったのかもしんねぇ。
だが、実際に言葉にされると思考が追いつかねぇ。

いつもとは違うつくしと嬉しいはずの報告。
俺は何の言葉も返せなかった。


この記事のURL | 嘘か真か | CM(4) | TB(0) | ▲ top
胸の内
- 2018/03/30(Fri) -

このお話は願いが叶うまでの番外編となっております。



ほら、俺の言った通りじゃん。

やっぱり総二郎はズルいよね。

結局こうなっちゃうんだよ。



総二郎と付き合い出して牧野は日に日に変わっていった。

俺の知らない牧野がどんどん増えていく。

いつも意地になってひとり頑張って踏ん張っていた牧野は影を潜めて、どんどん可愛い女になっていく。

決して周りに甘えることのなかった牧野が人目を気にもせずに総二郎に甘えてる。

今まで牧野が俺だけに見せていたであろう一面を、惜しげもなく総二郎の前で見せるようになっていく。


そんな二人を見ていると苦笑いしか出てこない。

なんかほんと悔しいよね。
俺だけが知ってたはずなのに。

何より俺の知らない牧野が増えていくのが寂しかった。


でも。

悔しいけど…。


すごく良い顔するんだ。

総二郎といる時の牧野ってすごく可愛いんだ。

そんな牧野を引き出してるのは総二郎なんだよね。
悔しいけどそれは紛れもない事実なんだ…。

だったら俺たちは黙って二人を応援するしかないじゃん。



総二郎は地道に頑張ってるみたいだけどさ?
やっぱり慣れないことしてるもんだから、穴だらけっていうかさ?
なんか抜けてるんだよね。

あの抜け目のない総二郎がさ。
ほんと笑っちゃうよ。

ま、牧野の為に頑張ってるのは分かるからさ。
ちゃんと応援はしてあげるよ。

それが最終的には牧野の為になるんだから。




牧野、おめでとう。

ようやくここまで辿り着いたね。
あんた、ほんと良い顔してるよ。


総二郎、ちゃんと牧野を守ってあげてよね?

牧野は俺たちにとっていつでも特別なんだから。

大事にしなかったらどうなるか分かってるよね?
そんな心配は要らない…か…。


祭壇の前に立ち幸せそうに微笑む二人にそんな言葉を投げ掛ける。


総二郎が牧野の為に二人きりで挙げようとしていた結婚式。

そんなの黙っていられる訳ないじゃん?
だって俺たち結構貢献したでしょ?

ふふっ。

俺たちが合流した時の総二郎の顔ったらないよね。
思い出しただけでも笑えるんだけど。


家に届く訳の分かんない招待状なんてどうだっていいけど。


俺たちだって、ちゃんと祝福したいじゃん。

大事な二人の門出の日なんだから。


牧野、総二郎。

おめでとう。

ちゃんと二人で幸せになってよね。



fin



この記事のURL | 胸の内 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
恋の駆け引き 4
- 2018/03/20(Tue) -

約束の日曜日。


待ち合わせ場所近くに時間前に到着した総二郎はつくしがまだ来ていないことを確認すると、その場所が一望出来るカフェへと入る。

それは以前にこうしてつくしと約束した時に学んだことだった。


その日も同じく時間前に到着した総二郎は待ち合わせ場所でスマホを片手につくしを待っていた。
スマホの時間が約束の時間を刻んだ時。
顔を上げれば周りには女の子たちが群がり大変なことになっていた。
そしてその人集りから外れた場所に立つつくしを発見した。
その顔は酷く呆れていた。


つくしを手に入れようと思う今、そんなへまを繰り返すことは出来ない。
店内の窓際を見渡し場所が確認できる席を確保した。
あとはつくしが現れるのを待つのみ。

味気ない珈琲を口に含みながら、視線は待ち合わせ場所へと向いていた。


『あのねぇ…!』

『何だよ?』

『あんたたちの舌に合わせてたら、お店が成り立たないの!!』


珈琲を飲みながらふとそんな会話を思い出した総二郎の頬は緩んでいく。

やがて外を眺めていた総二郎の視界につくしが映る。総二郎は立ち上がり待ち合わせ場所を目指した。



「よっ、つくしチャン!
早いな?
そんなに俺に会いたかった?」

「ば、ばっかじゃないの!
私には時間前行動が当たり前なの!!」

「くくっ。
そんなにむきになるなよ、冗談だろ?
行こうぜ。」

「ねぇ、どこに行くの?」

「着いてからのお楽しみ、だ。」

「何それ?
付き合わせてるクセに教えてくれないんだ?」

「ま、行きゃ分かるって。」

不満顔で横を歩くつくしを見ながらゆっくりと歩く。



「何ここ?」

何を想像していたのかつくしは目を丸くして店内をきょろきょろと見回している。

「家元夫人お墨付きのスイーツカフェ。
是非連れて行ってあげなさいってさ。」

「はっ?どういうこと?
今日の用事って…まさかこれじゃないよね?」

「そのまさかだよ。
お前ならここは気に入るだろうってあの人がな。

どうせお前は普通に誘ったら断るだろ?
深く考えなくていいんじゃね、お返しだよ、お返し。」

そう言った総二郎だが本当にそう思っているわけではない。
狙いは動揺したつくしがボロを出すことでもある。
今まで隠し通してきたつくしへの仕返しといったところだろうか。

にこりと微笑みかけると、つくしは反論するのも忘れ俯き頬を赤く染める。

個室に案内された総二郎はオーダーを伝え、つくしの手を引きふかふかな椅子に座らせ、その向かいに静かに腰を下ろす。

『もうっ!信じらんない!!
一体何考えてんのよ?!
こんなことなら断ればよかった。』

総二郎は例に漏れず、だだ漏れのつくしの独り言を目を細めて聞いている。

つくしが本気で怒っている訳じゃないことは分かっている。いや、怒ってはいるがそれは騙し討ちに対してのものであり、総二郎の気持ちに対してではない。
さらに言えば数分後にはその顔には華やかな笑顔が浮かぶ事も承知している。

つくしとの距離をじわりじわりと詰めていき、最後につくしの笑顔を手に入れられればいい。

全ては総二郎の目論見通りに進んでいた。


しかし、それもここまで。


これから総二郎とつくしの長い長い攻防戦が繰り広げられる事となる。



fin


この記事のURL | 恋の駆け引き | CM(2) | TB(0) | ▲ top
恋の駆け引き 3
- 2018/03/18(Sun) -

ホワイトデーまであと一週間をきった頃。


つくしはラウンジでぼうっとしていた。
いつもならば課題をやったり、復習や予習をしたりして時間を過ごしているのに、この日はどうしてか何もやる気になれずただひたすらぼんやりしていた。

あれから総二郎とは何度も顔を合わせている。
つくしはいつも通りに振る舞っているつもりだが、周りからはどう見えているのか気になって仕方がなかった。

そんな姿を見て、司、類、あきらもおかしく思っているのではないか?
そう思えば思うほど、つくしのため息は止まらない。

西門さん……気づいちゃったかな……。

はあっ……。
チョコなんてあげなきゃよかった……。
特別なことなんてしなきゃよかった……。
あげなければきっと今まで通りに振る舞えたのに…。


「どうした?
そんな盛大なため息なんかついてると、幸せが逃げてくんじゃねぇの?」

後ろから聞こえるその声に、つくしの肩がびくりと震えた。


つくしにとってそれは、

一番逢いたくて
一番逢いたくない人

だった。


けれどこの誰もいない状況で気づかないふりをすることは出来ず、無視することも出来ない。

総二郎はすでにつくしの隣に座り寛いでいる。

「あのさ、お前今度の日曜、暇?
ちょっと付き合ってほしいとこがあんだけどよ。
変な女に頼んで勘違いされても困るしな…。
頼めねぇか?」

総二郎はわざとつくしの優しさにつけこむ言い方をする。

あれ以降もつくしの態度はそう変わらない。
隠し通すつもりだと確信した総二郎はそうはさせるかと、つくしを掴まえるにはこれが一番効果的だという判断の元に動く。
当然ながらホワイトデー当日も外した。こうしておけばつくしはお返しだとは気づかないだろう。

牧野。
お前はこんな言い方されたら断れねぇだろ?

心とは裏腹に懇願するようにその大きな瞳をみつめた。

「変な用事じゃないよね?」

「当たり前だろ。
もちろん、礼は弾むぜ!」

「もうっ!
相変わらず調子がいいんだから!!
今回だけだからね!」

はぁーっ、と長いため息をついて俯くつくしの頬はほんのりと赤く染まっている。

そんな姿が可愛くて、可愛すぎて抱きしめたい衝動に駆られるが、ここでそんなことをした日には全てが台無しになってしまうことも分かっている。

「つくしチャン、サンキュ!
詳しいことはメールするな!」

「つくしチャン言うなっ!
いっつも言ってるでしょ!!」

衝動を抑えるためにわざと放たれた言葉につくしが気づく訳もなく、いつもの反応が返ってくる。

だめだな。
やっぱこいつ可愛すぎだ。

「じゃあな、牧野。
よろしくな!」

頭上に手を伸ばし、軽くポンポンと叩いて総二郎はその場を立ち上がる。

俺って、煩悩の塊みてぇじゃね?
気持ちが分かった途端これかよ?

二人きりの時間は惜しいが、日曜に牧野が来なきゃ何も始まんねぇ。

後ろから聞こえる、じゃあね、という言葉に、足も止めず振り向きもせず、ただ右手を上げひらひらと振って総二郎はその場を後にした。

全てはつくしを連れ出すための計画だった。


この記事のURL | 恋の駆け引き | CM(2) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ