お読みいただく前に&パスワード&Index
- 2026/01/01(Thu) -

はじめまして。

Gipskräuter<ジプソクラウター>です。


お越しいただきありがとうございます。


花より男子の二次小説を書いてます。
CPは総二郎×つくしです。


始めは読むだけだったんですけどね。

西門さんとつくしちゃんの、私の中ではあり得ないCPにいつしかどっぷり嵌まってしまいまして。ヘヘっ。

ある日ふと浮かんだ設定で無謀にも書き始めてしまった次第です(汗)

しかも、書き出しは浮かんだんですけどね。あとは、行き当たりばったりでそれぞれに勝手に動いてもらってます(笑)
なので、収拾作業が大変です(´-ω-`)


どの作品も、誰もがハッピーエンドを目指して頑張りまーす。


お話が完結するまではアップしない方針です。その代わりに、創作日記なるものをご用意しておりますので、そちらも覗いていただければ嬉しいです。


誤字脱字等多いかもしれませんが、お楽しみいただければ幸いです(*´∇`*)



最後に。


こちらはあくまで私の趣味のお部屋で、原作者様、他関係者様とは一切関係ありません。


誹謗中傷、荒らし等はご遠慮いただきますよう、宜しくお願い致します。


なお、駄文ではありますが著作権は放棄しておりませんので、転載、配布、二次使用等はご遠慮くださいますよう、宜しくお願い致します。



★パスワードについて★ 追記有り

★Index★



Gipskräuter
スポンサーサイト
オマケがあるかも?
この記事のURL | ◎ご挨拶 | CM(8) | TB(0) | ▲ top
それぞれの決断 24
- 2017/08/19(Sat) -

お嫌いな方はスルーしてください。

注意書についてのクレームはスルーさせていただきます。
参照(それぞれの決断 1)

まだお読みになっていない方はこちらからどうぞ(*・∀・)つ
言えない言葉


このエンドはそれぞれの決断 21からの分岐のお話になります。


やっぱり総ちゃんエンド。

念の為に言っておきますが…長いです…。


私は大丈夫!という方のみお進みくださいませ。
↓ ↓ ↓


Gipskräuter




オマケがあるかも?
この記事のURL | それぞれの決断 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
それぞれの決断 23 やっぱり総ちゃんエンド
- 2017/08/17(Thu) -

お嫌いな方はスルーしてください。

注意書についてのクレームはスルーさせていただきます。
参照(それぞれの決断 1)

まだお読みになっていない方はこちらからどうぞ(*・∀・)つ
言えない言葉



はい…お待たせ致しました~!


あきらエンドでめでたく終わった?このお話。

でもでもここは総ちゃんの部屋よね?
ということは…?

このエンドはそれぞれの決断 21からの分岐のお話になります。


やっぱり総ちゃんエンド!
スタートです♪

念の為に言っておきますが…長いです…。


私は大丈夫!という方のみお進みくださいませ。
↓ ↓ ↓


Gipskräuter




オマケがあるかも?
この記事のURL | それぞれの決断 | CM(5) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 オマケ
- 2017/08/15(Tue) -

結婚式の日取りが決まった翌日。


「なーんだ…。やっぱり西門つくしになっちゃうんだ…。
花沢つくしの方が可愛いのに。」

おいおい、類!
ふざけんなよっ!!

「それを言うなら美作つくしだって捨てがたいだろ?」

あきら…お前もかよ?
捨てがたいってなんだよ?捨てがたいって!!

ん?
確か前にもこんなのあったよな?
ってことは揃って成長してねぇってことか?

「でもほんと牧野は最強だよな?」

「へっ?最強?何の話?」

「見てみろよ、総二郎のやつ。くくっ。」

あきらはそう言って顎でクイッと俺を指した。

「ポーカーフェイスも、仮面の付け方も忘れちまったみたいだぜ。」

悪かったな!
こいつの危機管理が園児並みだから俺が目を光らせてんだよ!!

「ぷぷっ。」

「黙って聞いてりゃ言いたい放題言いやがってふざけんなっ。」

「ちょ、ちょっと、総二郎!」

「大体お前もヘラヘラ笑ってんじゃねぇよ!
未来の旦那がバカにされてんだぞ?!」

「はぁ?
人のせいにしないでよ!

でも…。
もうポーカーフェイスも仮面も必要ないでしょ?
だったらそれでいいんじゃない?」

「いい変化じゃないか。
よかったな、総二郎。」

「どうせ牧野には頭上がらないんでしょ?
素直に認めちゃえば?」

くっそー、こいつら!!
覚えとけよ!!

いつか何倍にもして返してやるからなっ!!!

「ねぇ、司にはもう伝えたの?」

俺の心の声はその言葉にかき消された。

「それがまだなんだよね~。
忙しいみたいで電話が繋がらなくて…。」

「へぇー?
牧野がかけても繋がらないんだ?」

「うん…。」

つくしのしょんぼりとした声は本当に寂しそうだった。

けどよ?
司だぜ?

どんなに忙しくたってあいつのことだ。
つくしの動きなんて把握済みだろう。

それでも出ないってことは………。



海を越えてNYの道明寺本社ビル、副社長室に司の声がこだまする。

「西田!牧野の結婚式はぜってぇ仕事入れんじゃねーぞ!!
もし入っても俺はぜってぇ式に参列するからなっ!!」

「はい、畏まりました。」
『司様。言われなくても分かっています。
ですがその分はきっちり働いていただきます。』

ドサッ

西田は司の前に書類の山を積み上げる。

「今のうちからコツコツ進めていかないと結婚式参列は夢のまた夢。
いつどのような契約が入るか分かりませんので。」

「西田、てめぇ!!」

「大事な牧野さまの挙式のためです。」

「くっそ、やりゃいいんだろっ!」

主従関係においては司の方が断然上。
けれどもそこは亀の甲。
西田の方が何枚も上手だった。

目の前には人参ならぬ、つくしの結婚式。

結果司は電話にも出れずに仕事に没頭するのであった。



fin



オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(4) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 9
- 2017/08/12(Sat) -

「総二郎さんの卒業と同時に式を挙げられたらと思っています。」

つくしは緊張した面持ちのまま口を開いた。

「あれからずっと考えていたんです。
総二郎さんの考え、お義父さんお義母さんの考え…。
私の考えも聞いた上でいろいろ考えてくださって、押し付ける訳でもなく私の意見を尊重してくださって…それがすごく嬉しかったんです。
だったら…望んでくださるなら、総二郎さんの言う卒業に合わせて式を挙げるのが一番いいのかな…て。

ただ…。」

つくしはそこで言葉を区切り俺を見た。

「大学に通う以上は出来る限りのことはしたいの。
もしもその時期に結婚をしたら、私は何もしてあげられないかもしれない。
次期家元夫人としても何処まで出来るか」
「言ったろ。今のままのお前でいいって。
一人で頑張んなくていいんだよ。
親父らだってそう言ってただろ?」

前に座る二人に視線を促すとつくしは不安気に交互に二人を見る。

「じゃあ決まりかな。
3月か。忙しくなりそうだ。」

「楽しみですわね。」

初めて出来る娘ってやつが嬉しくて堪らない。
そんな様子で二人は頬を緩めている。
つくしはそんな様子に呆気に取られていた。

「よろしくな、つくし。」

つくしの髪をくしゃっと撫でると我に返ったつくしは二人に向き直った。

「お義父さん、お義母さん。
ありがとうございます。よろしくお願い致します。」

ホッとしたつくしはいつもの笑顔を取り戻していた。
その後の食事はいつもの如く、瞳をキラキラと輝かせコロコロと表情を変えていく。

俺たちはそんなつくしの笑顔につられ、和やかな時を過ごしていた。




それからの俺たちは日々忙しく過ごしていた。

元より親父らは俺たちがこうなることを見越して根回しを始めていたに違いねぇ。それは俺も同じことでコツコツと根回しをしてきてる。

それでも顔合わせや、挨拶回り、式の打ち合わせやら衣装会わせ、やることは次から次へと出てくる。


「つくし、大丈夫か?疲れただろ?」

「大丈夫だよ。総二郎は?
大丈夫?無理してない?」

「平気に決まってんだろ。楽勝。」

「ふふっ。」

移動の車の中でこんな会話を何度も繰り返してる俺らって…。

チラッと運転手に視線を映した。

きっとこいつからしたらただのバカップルにしか見えねぇんだろうな。

「くくっ。」


一人笑う俺をつくしが見上げる。

「大変だけど、一緒に頑張ろうぜ。
で、一緒に幸せになろうな。」

破顔するつくしの肩を抱き寄せた。



忙しい日々の中でのひとつの救い。


それは、これが二人の幸せへの道に繋がっていること。


きっと俺たちは式の直前までこの日々を駆け抜けていくんだ。




fin

次回はオマケのお話です(*`・ω・)ゞ



オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 8
- 2017/08/10(Thu) -

あれから数日が経つがつくしはまだ答えを出せずにいる。
そんなつくしに俺は何も言わず生活を共にしていた。

屋敷に出向いて親父らと会ってもそれは同じことで口を出そうともしねぇ。
親父らもつくしの意見を尊重したいんだろう。

つくしはつくしで相変わらず週末になると屋敷に呼び出され、茶会やら講演やらのバックアップに余念がない。

そんな風に穏やかに日々は流れていた。


時期的に珍しく大きな茶会の入ってる日のことだった。

この日の茶会は西門総出で客をもてなした。
そしてその中にはつくしの姿もある。

何事もなく茶会は終わりそれぞれが後片付けに追われていた。それもようやく落ち着き、親父らとつくしと顔を合わせて一息ついていた。

「あの…こんな時に難なんですが…。」

つくしの遠慮がちな声が静寂を打ち破った。

「どうした?
茶会でなんかあったのか?」

茶会の様子を思い出してみたがこれといって思い当たる節はねぇ。

「えっと…ね…そうじゃなくて……。」

そこまで言うとつくしは親父らに視線を移した。

「つくしさん、ゆっくりでいいですよ。」

「あ…はい…すみません…。後程少しだけお時間をいただけないでしょうか?」

親父らも俺も顔を見合わせた。
俺は何も聞いてねぇし、つくしがそんなことを言うのも珍しい。
ってことは…きっとそういうことなんだろう。

当然ながらそれに気づいてる親父らはつくしに微笑み返す。

「では場所を移して一緒に食事でもしましょうか。」

お袋は嬉しそうにそう答えている。
少し緊張した面持ちでつくしは頷く。


さて…俺の大事なお姫さまは一体どんな答えを出したんだ?

どんな答えでも受け止めよう。
それはつくしが考えに考えた答えなんだから。




どうやら屋敷に戻って食事をすると思っていたつくしは面食らったようにパチリパチリと瞬きを繰り返す。

連れてこられたのは親父らが贔屓にしている料亭だった。
女将直々の案内で俺たちは離れへと案内された。


料理が一品、また一品と出される中、俺は隣に座っているつくしをチラチラと盗み見る。
つくしはこの状況でどう話せばいいのか考えこんじまってるようで、美味い物を食ったとき特有の笑顔がねぇ。
確かにこの状況じゃいつまでたってもつくしは話を切り出せないだろう。

俺は正面に座る二人に目を向けた。

俺の視線に気づき二人は顔を見合わせる。

「つくしさん。あなたの話というのは式の日取りのことかしらね?」

お袋がつくしに助け船を出す。つくしはようやく顔をあげた。

「はい…でもその……この場で話していいものかどうか判断が出来なくて…。」

「気にすることはないよ。そのために離れを用意したんだから。
それで、つくしさんはどうしたいと思ったんだい?」

親父は優しくつくしの答えを促す。そんな親父を見て改めてつくしはすげぇなぁと思う。
息子である俺自身にこんな態度を出したことなんてねぇんだから。
それとも娘ってもんがいたとしたら、うちも何かが違ってたんだろうか?
親父とつくしに交互に視線を向けながらそんなことを考えていた。


オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(7) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 7
- 2017/08/08(Tue) -

考え込んでいるつくしを横目に親父は俺を見て口を開く。

「総二郎。
前にも言ったが西門は結婚の時期についてはいつでも構わない。
お互いが納得いくまでゆっくり話し合いなさい。

つくしさん。
貴女は何も持っていないと言うが、それは貴女が気づいていないだけのこと。気に病むことはありません。
貴女が貴女でいればそれでいい。
総二郎とじっくり話して後悔のない答えを出しなさい。」

「…はい。」

もういいだろうと言わんばかりにお袋はまた世間話を始める。つくしは戸惑いながらも笑顔を浮かべてお袋の話に耳を傾ける。

俺と親父はそんな二人を見守っていた。



車に乗り込んだつくしはぼんやりと外を眺めている。
親父らと話をしたことで何かしら思う所があるんだろう。

暫く走っていると肩にいつもの重みを感じた。

寝ちまったか…。

そう思ってチラッと顔を覗くと意外にも起きている。
起きてる時につくしが寄り添ってくるなんて珍しい。

「お義父さんとお義母さん…。
ほんとに今のままでいいと思ってるのかな…?」

ずっと考えていたんだろう。

「そうなんじゃね?
前からあの人らがお前の出自について何か言ってきたことなんてねぇし。
単純に今のお前が好きなんじゃねぇのか?
俺たちの周りは欲に目の眩んだ連中が山程いるからな。
お前といると癒されんだろ、たぶんな。」

「総二郎は…。」

「ん?」

「今の私のままでいいの?
私…何にもしてあげられないよ…?」

「一緒にいてくれりゃそれだけでいい。それが力になるんだからな。
ずっとそう言ってるだろ?
それに俺だって一緒じゃね?
お前に何も返せてねぇ。
いっつももらってばっかだもんな。」

「そんなことないよ!いっつも総二郎は」
「だろ?
お前がそう思ってるように、俺もお前からいろんなもんをもらってんだよ。
だから、今のままの、お前がいい。」

つくしは俺の肩に凭れたまま瞳を閉じた。

「つくし。俺はさ、お前を信じてるから。
だからお前がしたいようにしていいぜ?
言っとくけど、一緒に考えることを放棄したワケじゃねぇぞ。

西門の式に関しちゃ自由に決められることなんてほんの僅かだからよ。
だからやっぱり時期くらいはお前の納得する形で進めたいって思ってる。
すぐでもいいし、お前が卒業してからでもいい。
お前の意見を尊重したい。」

「傲慢…か…。」

「ん?」

「お義母さん…そう言ってたね…。」

「そんなこと気にしてたのか?
つーか、単純に頑張りすぎってことだろ?
あの人らもお前の性格を分かってんだよ。」

きっと今つくしの頭の中は親父らの言葉が飛び交っているんだろう。
それはつくしが式のことを、これからの俺たちのことを真剣に考えてくれている証なんだ。
だからこそ俺はつくしの出した答えを尊重したいんだ。



オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 6
- 2017/08/05(Sat) -

親父は穏やかに笑みを浮かべてつくしと向き合っている。

「つくしさん。
貴女は本当に何も持っていないのかな?
私にはね、そうは思えないんだが…?」

親父の問いにつくしは面食らったように、瞳を瞬かせた。

「つくしさんは私たちの信頼を勝ち取っているんだよ。
西門流宗家の家元、家元夫人、そして次期家元から絶大な信頼を得ているんだ。
それはこれから西門で歩んで行く上で、自信にはならないかい?
それともつくしさんはあくまでも形に拘るのかな?
確かに信頼は目に見えない。けれどその目に見えないものこそ大事だと思わないかい?」

親父の言葉をつくしはどう受け止めるたのか?
俯いて黙っちまったつくしを俺も親父らも黙って見守っていた。
いくら待ってもつくしからの返事はねぇ。

つくしにとって、俺や親父らから信頼を得ているという事実は大きいだろう。
けれど何もねぇって言う負い目がどうしてもこいつには拭えねぇみてぇだ。

やっぱりこうなるのか。
親父の出方にもしかしたら納得するかも…なんて考えはどうやら甘かったらしい。
そう簡単にはいかねぇか…。

俺は苦笑いを浮かべ親父を見た。
やっぱり親父らもつくしのその頑なさに苦笑を漏らしている。

「つくしさん、分かりました。
確かにあなたのいうように学業と妻と次期家元夫人、この三つの両立は難しいだろうね。けれど結婚を先伸ばしにする理由にはならないんじゃないのかな?

仮に結婚をつくしさんの卒業後にしたとしよう。
大変さはきっと変わらないんじゃないのかな?
いやもしかしたらその分出遅れることになるかもしれないね?」

「…出遅れる?」

「経験がものを言う仕事だからね。たとえ少しずつでもいろんなことを経験するチャンスを逃すことになる。
まぁ今まで通り通っているだけでもだいぶ違うがね。

私たちは決して結婚を急かしてる訳じゃないんだよ。
ただ後悔はしてほしくないし、学べるチャンスを逃してほしくないと思うんだ。その時にしか学べないことも多いからね。
まぁそれはお茶に限ったことではないけれどね。
全てを完璧になんて望んではいないよ。

それに…。」

親父は言葉を区切り、お袋をチラッと見てつくしに視線を戻した。

「たぶん現時点で昔の母さんよりも遥かにいい妻になれると思うよ。」

苦笑混じりに出てきた言葉につくしは目を丸くし、お袋は苦笑する。

「そうですわね。つくしさんは私よりも遥かにいい妻になると思いますわよ。
あの頃の私は何一つ一人で出来ませんでしたからね。」

「お義母さまが…?」

「えぇ、そうなのよ。何もかもが初めてでしたもの。
だからつくしさんも焦る必要なんてないのよ。」

親父らは顔を見合わせて微笑みあう。

長年、仲の悪い夫婦だと思ってた。
外に女を作り家に居つかない親父と、そんな親父に無関心なお袋。そう思ってた。
けど今目の前にいる二人にはそんなものを感じない何かがあった。
俺の勘違いで昔からこうだったのか…それとも何かをきっかけにして変わったのか?

「初めから完璧を求めるなんて無理ですもの。言葉は悪いけれどこの場合、傲慢というのかしらね?」

「傲慢…。」

つくしはそのまま黙り込んじまった。




オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 5
- 2017/08/03(Thu) -

リビングには対面して座る親父らと俺たち。
双方笑みが絶えることのねぇ穏やかな空気が流れている。

「今日は結婚式の日取りのことだったね?
いつ頃にするか大体でも決まったのかな?」

それまで世間話をしていたお袋とつくしに交互に顔を向けたあと、親父はつくしに視線を戻してそう声をかけた。

俺からの電話で事情を聞いてるんだから日取りなんか決まってねぇことも分かってる。
どう話せばつくしが話しやすいかを考えた上でのその言葉をありがたく感じるんだから、俺も相当変わったんだろう。

「あの…すみません…。実は…まだ決まってないんです…。」

つくしはあの日俺に話したように言葉を選びながら、自分の意思を親父とお袋に必死に伝えている。
俺は隣でそんなつくしを見守っていた。

「なるほど。
つくしさんはそんなことを考えてくれていたんだね?」

さも初めて聞いたというように、親父はそんな言葉を返す。
お袋はただ黙って親父とつくしを交互に見ている。

黙ってるってことはこの人も事情は聞いてるってことだよな。
この二人はどうするんだろう?
自分たちのことなのに、俺は傍観者のように三人を見ていた。

「母さんはどう思う?」

親父はお袋に視線を向ける。

「つくしさんがそう考える気持ち、私は分かりますわよ。
私も同じ気持ちでしたから。」

お袋はつくしににっこりと微笑んでそう言った。

けどよ、同じ気持ちってどういうことだよ?
お袋は華族の出で何もねぇって言ってるつくしとはフィールドが違うだろ。

「西門は代々続く旧家で、西門流の宗家ですもの。
不安にならないほうが可笑しいわ。

今まで西門に嫁ぎたがる女性がたくさんいらっしゃったのよ。
けれどね、その方たちは上部だけで本質がまるで見えていないの。
自分は西門に見合う人間だと思い込んでる。
そんな方に家元夫人なんて到底無理ね。

つくしさん。
私はね、あなたのそういう謙虚なところが大好きよ。
それにきちんとした物差しで周りを見る目を持っているわ。
すぐには無理でもあなたなら誰からにも好かれる家元夫人になれると思うわ。」

「でも…それでは…。」

「ただね、きちんとした物差しを持っているのに、何故かしら?
自己評価はとても低いのよね。ふふっ。
そこがつくしさんらしいのでしょうけど。
貴女は今のままで十分よ。」

なるほどね、そう来たか。
けどそれじゃこいつは納得なんてしねぇだろ?
つくしにチラッと視線を向ければ、お袋を真っ直ぐに見つめている。

「そんな風に思っていただけて嬉しいです。
でも私に何もないのは事実ですから。
何かひとつでも自分に誇れるものが欲しいんです。」

「つくしさんは結婚自体はどう思っているのかな?
早くしたいのかな?それとも大学を卒業してからかな?」

頑として譲らなそうなつくしに親父は本題をぶつけた。

「結婚はしたいです。
でも…何か誇れる物を手にしてからでないと、やっていける自信がないんです。
一門にはきっといろんな方々がいらっしゃいますよね?
その中には私を毛嫌いする方もいると思うんです。
そんな時に誇れる何かがあれば、力になると思うんです。それが今は学業で優秀な成績を修めることなんだと思うんです。」

つくしの言うことはあながち間違っちゃいねぇ。
つくしを認めねぇヤツはきっといるだろうし、蹴落とそうと考えるヤツだっているだろう。
その拠り所が優秀な成績なんだろう。
実際、つくしだったらこのまま普通に通ってればそれは難しいことじゃねぇ。

俺は親父に視線を戻した。
頑ななつくしを親父はどう納得させるだろう?

自分の事なのにまるで他人事のように親父らとつくしを交互に見ていた。

今俺がすべきことはきっとつくしを見守ることでそして信じる事だと思うから。



オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(2) | TB(0) | ▲ top
幸せへの道 4
- 2017/08/01(Tue) -

屋敷に戻る車の中、つくしはいつものように寝ちまった。

あきらと類に会って他愛もない話をしたことで気が抜けたのか?
それとも腹を括ったのか?

どちらにしろ、緊張してガチガチになってるよりは明らかにいいだろう。

俺に凭れてくる体に手を回し引き寄せた。



「つくし、起きろ。着いたぞ。」

目元にチュッとキスを落とすとその瞼がゆっくりと開かれていく。
パチパチと瞬きをし大きな瞳の中に俺が映り込むす。

つーか、これ反則じゃね?
可愛すぎだろ?

「つくし、行こうぜ?」

車じゃなかったら…なんて疚しい気持ちを押し込め、まだ眠そうなつくしに言葉をかけた。

ハッとした様子のつくしを横目に車を降りて手を差し出せば、おずおずと手を重ねてくる。
今はまだぎこちないこの動作も、いつかは当たり前になるんだろうか?

二人の未来を想像し緩む頬にポーカーフェイスを貼り付け、屋敷へと手を引いた。


「あら、いらっしゃい。早かったのね。」

リビングで寛いでいたお袋はつくしに気づいて声をかけてきた。

「こんにちは。今日はお忙しいのにお時間取らせてしまって申し訳ありません。
それと…先日はご挨拶もせずに帰って」
「つくしさん、いいのよ。
私たちが総二郎さんにそうするように言ったんですから。」

「…ありがとうございます。」

「それより、今日は結婚式のお話よね?
お家元を呼んで来ますから、少しお待ちになってね。」

頭を下げるつくしにそれだけ言うとウキウキしながらお袋は部屋を出ていった。
つくしはそんなお袋を不思議そうに眺め、やがてその視線は俺に向けられる。

「あぁ。親父に何となく話しといたんだ。その方がお前も話しやすいだろ?」

「そうだったんだ…。ありがとう、総二郎。」

「つくしちゃんさ?
とりあえず座んねぇ?」

リビングでお袋を見送ってなお立ちっぱなしのつくしにそう声をかけた。

「あっ、うん。そうだよね。」

どこに座ればいいかを考えるつくしに席を促して、俺もその隣に腰かける。

「つくし、大丈夫か?」

少し不安そうな表情を浮かべるつくしが気になって仕方ねぇ。
俺が気にしたってそう簡単に直るもんでもねぇんだけどな…。
それでもちょっとは気が楽になればそれでいい。

「ふふ。大丈夫!」

俺に笑顔を向けるつくしはいつものつくしなワケで…。
俺って心配しすぎなんか?
まぁ本人が大丈夫って言ってんだから、俺は黙って見守ってりゃいいのか?
それはそれで寂しい気もするけどな…。

あぁ、そうか。

つくしはきっといつも事後報告の俺に対してこんな寂しさを抱えていたのかもしんねぇな。
そう思えばこれからは何事も二人で話し合って決めていこうという気持ちが一層増していく。

気づけただけ儲けもんってか?
くくっ

こうやって俺たちは二人で肩を並べて歩いてくのか。
うん…悪くねぇ。

じゃ、まずはお手並み拝見といきますか!



オマケがあるかも?
この記事のURL | 幸せへの道 | CM(3) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ