変わりゆくもの 後編
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- 2019/03/06(Wed) -
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このお話は願いが叶うまでの番外編となっております。 懐かしむかのように隠れ家を眺めるつくしに声をかけて中に入った。 結婚してからはつくしのいる場所が俺の帰る場所。 当然ここに来ることもなかった。 久しぶりに足を踏み入れた隠れ家は昔と何も変わってねぇ。 「ほんと、久しぶりだよな?」 靴を脱ぎながら後ろにいるつくしに声をかけ、返事を待たずに奥のリビングへと歩みを進める。 何もかもがあの頃のまま。 あの頃の甘酸っぱい記憶までもが呼び覚まされる。 窓辺に立ちカギを外して窓を開け放てば、気持ちのいい風が部屋へと流れ込む。 ふと振り返ればつくしはキッチンに立ちやかんを火にかけ、パタパタとそこら辺の扉を開けて何かを探しているようだった。 そんなつくしと目と目があった。 「ねぇ、総二郎。お茶ってどこにあるの?」 くくっ。 普通だったら昔のまま形を変えずにそこにあるんだろうが、西門で管理するようになって定期的に入れ換えをしていることはつくしも知っている。 それだけつくしが西門に馴染んできたってことなんだろう。 「その辺にあんだろ?」 「えー?ざっくり過ぎない?」 クスクス笑いながらしゃがみこんで、まだ扉をパタパタと開け閉めするつくしに近づいた。 つくしには届かない扉を開けてみる。 「ほら、あったぞ。」 「ん、ありがと。」 茶筒を手渡しその場を任せ、窓辺へと戻り腰をおろした。 手入れの行き届いた庭を眺めていると、つくしが茶を持ってやって来た。 盆を縁側に置き、俺の隣に腰を下ろすと俺の肩に頭を凭れる。 あの日から変わっていった俺たちの距離。 その答えがここにあるようで、俺の心は浮かれていた。 「ねぇ、総二郎? 昔言ってたよね、仲のいい爺さん婆さんみたいだな、だっけ?」 「あぁ、そんなこと言ったっけな。」 「私たちはさ、結婚してまだ数年で、爺さん婆さんには程遠いけど…。 いつかなれるかな?そんな夫婦に。」 つくしの腰に手を回し、力を込めて引き寄せた。 「当たり前だろ。俺の気持ちはずっと変わんねぇぞ。 お前は変わんのか?」 そんなことはないと分かってるのに、つくしの口からその言葉を聞きたくて質問を投げかけていた。 「ふふっ。変わんないよね、そういうところ! 私も変わらないよ。 総二郎がこうして隣にいてくれるだけですっごく幸せだもん。」 そう話すつくしが本当に幸せそうで、俺まで幸せになる。 つくしだからこそ得られた幸せだと思う。 「せっかく来たんだし、散歩にでも行くか?」 「うん、行きたい!」 立ちあがりつくしに手を伸ばす。 そして前にここでしたように引き寄せて唇を塞いだ。 前は慌てふためいていたはずのつくしの腕が俺の首に回される。 昔のあの可愛い反応が懐かしくもある。けど…これはこれでそそられる。 「総二郎…?」 上目遣いで俺をじっと見つめるつくし。 「散歩行くんだろ?それとも続きをご希望か?」 「もうっ!早く行こっ。」 少し頬を染めて俺の手を引き腕を絡ませてつくしは歩き出す。 あの日とは違う俺たち。 2人で過ごしていくなかで、変わりゆくもの、そして変わらないもの。 きっとこれからも時が経つに連れて変わっていくと思う。 けど…。 きっといつになっても俺たちは変わらねぇ。 互いを想うこの気持ちだけは。 fin |
花沢城物語 ~鶴の恩返し 花沢城ver~ by GPS
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- 2019/03/05(Tue) -
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田村を連れて城下に視察に行った帰り道。 馬車の窓から外を見ていたら、1ヶ月前に1羽の傷ついた鶴を見つけた場所に差し掛かった。 「……そう言えばあの鶴どうなったんだろうね」 「あぁ、この辺りでございましたね」 「そろそろ北に帰る頃じゃないの?」 「鶴という鳥は2月頃から帰り支度を初めて、遅くても3月には飛び立つそうでございますから」 「だよね……まだこの辺りにいたら夏はどうするんだろう」 「つくし様が保護されるのでは?」 「……やめてよ!!想像しちゃうじゃない!」 「申し訳ございませんッ💦」 でもホントにどうしたんだろう。 あれ以来起こる怪奇現象の事もあるし、つくしも心配してるんだよね。 もう1回でいいから無事な姿を見たら安心するのにな……。 そんな事を考えながら馬車は城の中に入って行った。 ~1ヶ月前・視察の帰り道~ 「類様、城下の街々は穏やかでございましたな。これも国王であらせられる類様のおかげ。 国民も満足そうでございましたねぇ。相変わらず類様の人気も高くてわたくし、安心致しました」 「そお?まぁ…城内は大変な事になってるけどね」 「そ、それはつくし様が愛情深い故の事。賑やかで良いと思われたらいかがでございましょう?」 「……八子と潤も居るしね」 「あの子達は大人しゅうございます!あれから夜のお邪魔もしておりませんし!」 ハムスターの事となると必死だよね?田村……。 なんて笑いながら馬車に揺られていたら、窓の外に白い物体が倒れているのを見つけた。 「……馬車を止めて!」 「類様?如何なさいましたか?」 「何か居る……なんだろ?見てくる!」 「お供致します!」 何故かこの瞬間、自分がつくしに似てる気がしたんだけど。 急いで馬車を降りて道端に倒れている物に近づいてみたら……鶴?! 羽に少し血がついてる……何かで怪我して飛べなくなったのか? この時期は鶴が北に帰り始める頃だし、もしかしたら仲間はもう飛び立ったのかもしれない。 1羽はぐれてここに舞い降りてきたのか……? でも、このままにしておくと野生動物にやられるかもしれない。 これ、無視しちゃ絶対につくしに怒られるよね? 田村も従者も見てるから、放置したらバレる可能性はあるよね? ど、どうしよう……。 クワァーークワァーー…… 「随分と弱っておりますな。類様……ここはやはり……」 「見なかったことにする?」 「いえ、誰もそのような事は申しておりません!手当をしなくては、と言う意味です!」 「だよね……」 田村と2人掛かりで鶴を抱えて馬車に乗せ、その子に膝枕させてやって城に向かった。 「類!!どうしたの、その子!」 「城下から帰る途中で怪我してるのを見つけてね。 放っておけないからすぐに馬車に運んだんだよ。 ねぇ、田村」 「……さようでございます。類様は少しも悩まれずに馬車にお乗せになりました」 「流石だわ!類……うんうん、ホントに類って優しいよね! こうしちゃいられないわ!すぐに手当しなくちゃ!」 俺を出迎えてくれたつくしは、案の定馬車の中の鶴の方が気になったみたい。 少し後ろで睨んでる田村の事は無視。 俺も急いでつくしの後を追って城の中に入った。 *** 「骨折箇所は無し、怪我は自然界にいれば何があるか判りませんから…、ただ人間に傷付けられたものではありません」 「大丈夫、直ぐ良くなりますよ」 「良かった……」 身体を固くして、保護した鶴の診察の様子を見ていたつくしの肩の力が抜けたのが判った。 ─本当に、優しいんだよね… 「つくしちゃん、大丈夫よ」 「ありがとうございます。出水(いずみ)先生」 「自然に近い状態で様子をみましょうね」 花沢の獣医師 出水 孝子。 この城に琥珀、桃太郎、菊次郎の三匹が揃った時に、専属 獣医師として来て貰った人物だ。 今では、隣国からの訪問者達の主治医にもなっている。 その後保護した鶴は、3日目、4日目と次第に元気を取り戻した様子だった。 事件が起きたのは、鶴を保護してから一週間経った早朝。 「盛んに羽ばたきの練習をしてるのよ」と、 嬉しそうつくしが話してくれた、 翌日だった。 たった一枚の羽を残して、居なくなっていた。 野犬か何かに襲われたのでは?と取り乱すつくしに、襲われた痕跡は一つも無い、と伝えてくれた出水先生。 つくしの悲しそうな顔は見たく無かったけど、自力で仲間達の所へ帰って行ったのなら、喜ばしい事だ。 「ねぇ、つくし。あの鶴が元気になったのなら、何よりじゃない?」 「……うん…」 「仲間達の所に帰れるくらい回復したって事だよ?」 「そう…なのかな……」 「大丈夫、きっとまた会えるよ」 「……そうだね、今頃 家族に『ただいま』って言ってるかもね」 「だね」 「うん♪」 そして不思議な事が起こり始めたのは、 『あの鶴 元気にしてるのかな?』 『皆と飛んで、遅れたりしてないかな?』 そんな呟きと共に、まだまだ寒さが残る空を見上げるのが日課になりつつある頃だった。 執務室での会議も終わってつくしが待つリビングに向かった。部屋に入ると案の定つくしはソファーに座ってて、その両隣、足元には珀、桃、菊が寛いでた。 「あっ、類!お疲れ様~」 そう言って近づいてくるつくしの表情がどこか変……。どこがって聞かれると説明出来ないんだけど…とにかく変! 「つくし?何かあった?」 聞かなくてもきっとつくしは話してくれるのに待ちきれずにそう口にしてた。 「えっ…あっ…うん……。あのね…」 つくしが言うには城の至る所(主にバルコニー)にタニシがいるらしい。その中でも多いのが俺達の寝室とリビング。 いつの間に置かれたのかリビングの片隅には水槽があってその中にはタニシが蠢いていた。 バルコニーにタニシ? そんなバカな……。 だってこれって水辺に居るもんじゃないの? 「あっ…あとね、聞こうと思ってたんだけど、お城の池に鯉っていたっけ?」 「静司郎とラスカルが来る池? あそこに鯉は放してないけど?」 「………そうよね。でもね……あのね」 言うよりも見た方が早いとばかりに俺の手を取ったつくしは歩きだした。 池にはいつも通り静司郎とラスカルがいた。 そう、いつも通り……のはずだった…。 「私もね、今日気付いたの…」 ピチャン… ピチャン…… 水面を跳ねる魚。 池を覗き込めば颯爽と泳ぐ魚達。 何…これ………? なんで鯉? しかもこんなにたくさん? その光景に呆然とつくしを見れば、つくしも同じように俺を見てた。 「………」 「………」 「何か…変だよね?」 「……だね」 バルコニーにタニシ。 放した覚えもないのに池に鯉。 狐につままれたようなこの状況に俺達は言葉もなく、ただそれを見ていた……時だった。 「わん!」 「「わんわん!」」 その声に引き戻されるように振り返ると、珀、桃、菊が尻尾をぶんぶん降りながら近づいてくる。 先頭を意気揚々と走る珀。 あれ? 何か咥えてる? 「珀、何咥えてるの?持ってきて」 「わん!」 珀が咥えていたのは……白い羽。しかもこの羽は最近見たような……? つくしにも見せると「羽?」って首を捻った。 そして後ろから来た桃と菊は口から何かを吐き出した。今度は…タニシ? 白い羽とタニシ……? 「ねぇ、類。この羽、千ちゃんのじゃない?」 「せんちゃんって誰?」 「この前助けた鶴よ!」 「……名前あったの?」 「うん!鶴は千年って言うから千ちゃん。今付けたの♪」 …………センスがいいのか悪いのかはこの際無視しよう。 兎に角タニシは池に入れて羽はつくしが持って部屋に戻った。 そして田村をリビングに呼んだ。 「何か御用で御座いますか?類様、つくし様」 「あのさ…俺達の部屋のバルコニーに水槽置いたのって田村なの?」 「水槽?いいえ、私はそのようなものは勝手に置いたり致しませんが?」 「え?田村さんじゃないの?ここにね、水槽があってタニシが沢山居るの!」 「タニシ…で、御座いますか?どちらも私は存じ上げませんが?」 「ホントに?」 「嘘では御座いませんっ!流石にタニシは飼ったり致しません!」 「じゃあ……なんで?」 「「………………」」 絶対田村だと思ったのに。 必死に違うと訴えるから、それは信じるとして……また振り出しに戻った。 何でタニシや鯉がこの城の中に居るんだろう? 「タニシと鯉と言えば……鶴の好物では御座いませんか?」 「鶴の?」 「はい。確か鶴はそのようなものを食すはずで御座いますよ?」 「そう言えば千ちゃんに出水先生が小さなお魚あげてたわ」 まさか…………? 助けたお礼に「タニシと鯉」って事じゃないよね? 流石にそれは考えすぎだよね?だってあれは物語だもん。実際に鶴が恩返しなんて……。 そんな馬鹿なこと誰も考えるわけないよね! 「わかった!!」 「どうした、つくし!」 「千ちゃんの恩返しなのよっ!千ちゃん、嬉しかったから自分で水槽持ってきてここに大好きなタニシを置いてったのよ! そしていつでも自分がここに帰って来られるように池に鯉を入れたんじゃない? きっと千ちゃん、また来てくれるんだわっ!」 「…………そ、そうかも」 「誠に純真なお方で御座いますね、つくし様」 「でも、それって恩返しなの?俺達タニシ食べないけど」 「きっと自分の好きなものは私達も好きだと思ったんじゃないかしら」 「水槽、背負って来たって言うの?」 「きっと大変だったでしょうね……」 ………………そうかな。 田村と目を合わせて「そういう事にしておこうか」って頷いた。 ところがそれだけじゃ終らなかった。 その数日後、今度は田村が慌てて俺達のリビングに駆け込んできた。 「類様!大変で御座います!」 「……どうしたの?闘司郎でも来たの?」 「いえ!今度は門前にLAWSONのゲンコツコロッケがっ!!」 「はぁ?!今度はLAWSONのゲンコツコロッケ?!」 田村が差し出したものを見たら……ホカホカのゲンコツコロッケが10個。 多分揚げたて。 それをつくしと見てキョトンとしてしまった。 「あっ!類……これ!」 つくしが指さしたのはそれが入れてある袋に付いてるタニシ……。 タニシ付きのゲンコツコロッケ?! 「い、如何致しましょう、類様!」 「兎に角これ持ってLAWSONに行かなきゃ。支払わないといけないよね?」 「さようですな。それでは私が行って参りましょう」 「いや、自分で行く」 「私も一緒に行くわ!」 「では3人で参りましょうか」 こうして俺達は城を出て馬車で5分の所にあるLAWSONに向かった。 手にはまだ温かいコロッケ持って。 そして店に着いたら……3人でとあるものを見つけて固まってしまった。 入り口に水槽に入ったタニシと鯉が居る……しかもそれを見て店長らしき人間が頭を抱えていた。 「なんでこんなものがあるんだ?それにコロッケ、何処に行ったんだろう?」なんて声が聞こえた。 「…………」 「…………」 「…………」 「帰ろうか。何も見なかったことにして」 「そうね……千ちゃん、タニシをお金の代わりに置いてったのね」 「それを説明するのに疲れそうですな」 帰りの馬車の中でつくしが思い出したように言った。 「そう言えば出水先生、千ちゃんが怪我したときにLAWSONのゲンコツコロッケ、美味しそうに食べてたわ。 大好物なんだって」 「それでか……」 「納得ですな」 そして俺達が再び城の中に入ろうとした時、窓の向こうに真っ白な鶴が1羽飛んでった。 俺達は「きっと千ちゃんだね」ってニコニコ笑って見送った。 来年は怪我なんかするなよ? そしてつくしに会いに城においで。 その時にはLAWSONのゲンコツコロッケはタニシじゃ買えないことを教えてあげなきゃ……ね。 おしまい♪ 今日のお遊び♪ こんにちは~(*´∀`)♪ 今日のGPSは鶴でした~♪ うふふ。 意外な所に行きましたよね? これ…ほんとはコウノトリのはずでした(笑) で、その後に白鳥も出てたんですが、どうやら難しかったようで鶴に……(*´艸`*) 変更するという選択肢はあっても諦めるという選択肢はない?みたいです(笑) 花沢城は何でもありなので書いてて楽しい♪♪ が……結構ぶっ飛んでますよね~(爆) たくさん笑ってもらえてるといいなぁ~(*´∀`)♪ 千ちゃん可愛いわ~(笑) お付き合いくださりありがとうございました(o・ω・)ノ))♪ Gipskräuter |
変わりゆくもの 前編
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- 2019/03/04(Mon) -
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このお話は願いが叶うまでの番外編となっております。 慌ただしい毎日を過ごす中での幸せなひととき。 つくしと二人ソファーに凭れて、他愛もねぇ話をする。 その日あった出来事を話すつくしはいつも楽しそうで、いつもその笑顔に癒されていた。 「つくし、今度の休み出掛けないか? 最近どこにも連れてってやれなかったし、どこでもいいぞ?」 「えっ、いいよ。忙しいんだし。のんびりしようよ?」 なんか聞き覚えのあるセリフだな。 ぼんやりと浮かぶその光景を頭の中で手繰り寄せていた。 あぁ。 あん時か…。 「つくし。ドライブでも行こうぜ?決まりな。」 「ちょっと、総二郎。また勝手に決めて!」 「可愛い顔が台無しだぞ?俺が行きたいんだからいいんだよ。 それともお前行きたくねぇのか?」 つくしは慌てたように俺を見上げて首を振る。 「違うよ。ただずっと忙しかったでしょ? 今無理して出掛けなくても、もう少し落ち着いてからでいいんじゃないかなって…。」 くくっ。 全然変わんねぇんだな、お前は。 「俺さ、ちょっと行きてぇところあるんだ。だから付き合えよ。 俺一人で行っても意味ねぇし。な?」 「…分かった。でもどこに行くの?」 「それは着いてからのお楽しみだな。」 言い出したら引かないことはつくしも分かってる。 不満そうな顔をしながら頷くつくしを抱き寄せた。 今でもこいつが愛おしくて堪らない。 そんな俺たちの原点。 もう久しく行ってねぇけど、いつかまた行きたいと思ってたんだ。 お前もきっと覚えてるだろ? あの時は西門に場所を伏せておきたかったこともあって、自分で運転していた。 その中には牧野と二人きりの時間を少しでも長く過ごしたいっていう邪な希望もあったけどな。 けれど今は隠す必要もねぇ。 堂々と西門の車に乗り込み車を走らせた。 するとつくしはすぐに眠りについた。 そんなつくしを引き寄せる。 あの日はつくしの意思で作った弁当。 今日は俺がつくしにリクエストして、俺も手伝いながら二人で用意した。 きっとあの時と同様に、つくしも疲れているんだろう。 そういう俺もなかなか休みがとれずにいたせいか、いつしか眠りについていた。 「総二郎様、到着いたしました。」 運転手の声に目を覚ます。 俺に凭れていたつくしも瞳をパチパチと瞬かせながら辺りを見回していた。 「総二郎…ここ…。」 「久しぶりだろ?」 「うん…。全然変わってないんだね。懐かしい…。」 車を降りて再び辺りを見回したつくしは隠れ家を前にふんわりと笑っている。 その笑顔に見惚れていた。 続きは水曜日です(o・ω・)ノ))♪ |
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