心の距離 2
- 2017/10/12(Thu) -

夢を見ていた

記憶を失って以来、何度となく見てきた夢だった


遠くに女がいる
そして俺を呼んでいる
が、女の顔はいつも見えそうで見えねー

俺としちゃこんな夢はもうどうでもいい
なくした記憶がないままでも何不自由なく暮らしてきたんだ
あの頃はよく分かんねぇ喪失感があってイライラしてはいたが、もうそんなこともねー

夢の中なのにそんなことを考えていた
そろそろ目が覚める頃だろう

そう思っていた矢先に名前を呼ばれた

『道明寺っ!』

あぁ?
いつもなら目が覚めるとこだろ?
昔気になっていた夢の続きが今映し出されている

呼ばれた方向を見るとやけに眩しい
手をかざし、目を細めてその女を見る


長く綺麗な黒髪
意思の強そうな大きな瞳
溢れんばかりの笑顔


あの頃、毎日のように病室を尋ねて来ていたあのおかしな女だった


「まきの…。」

我知らず呟いていた

まきの…?

頭の中をその文字が駆け巡る

まきの…まきの…まきの…
…?
!?

「牧野っ!!」

掴まえようと手を伸ばしたが、牧野は光の向こうへと消えていった



瞳を開ければ見知らぬ天井が目に映る。

「司様?」

朦朧とした意識の中、西田の声が頭に響いていた。そして少しずつ頭がクリアになっていく。

「西田っ!牧野はっ?牧野はどこだ?どこにいるっ?!」

じっと俺の様子を見ていた西田が口を開く。

「司様…記憶が…?」

返事を待つのが焦れったくて起き上がろうとするも、近くにいたSPに押さえられていた。

「司様、倒れた時に頭を強く打たれています。今すぐに医師を呼びますのでどうか安静になさってください。」

頭を強打?
安静?

働き詰めだった俺は部屋で倒れた。
その時のショックで何もかも思い出したってことなのか?
つーか、今はそんなことはどうでもいい。

「西田、日本に行く。調整しろっ!」

「申し訳ございませんが、それは出来兼ねます。今は検査結果待ちで絶対安静です。」

いくら睨みをきかせても、西田が折れることは無さそうだ。

くっそ、どうすりゃいい?
こうして話をしてる間もSPが周りを固めている。
俺が暴れだしたらすぐに取り押さえようという魂胆が見え見えだった。

「大至急、牧野のことを調べろ!どんな小さな情報も逃すな。」



そして俺は知ることになる。

総二郎と牧野の結婚を…。


頭を鈍器で殴られたかのような衝撃の事実だった。


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コメント
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2017/10/12 14:50  | | #[ 編集] |  ▲ top

-yukikoサマ-
コメントありがとです♪

ハッハッハッ…
思い出しちゃいました(笑)
しかも絶妙なタイミングで!
Gip鬼?(((*≧艸≦)ププッ

これは結構前から考えてたのよ~。
でも詳しいことは覚えてない(笑)
そこが肝心なのにね…( ̄▽ ̄;)

yukikoさんも?!
実は一緒で、仕事中に気づくと手が止まってたりします(笑)
あとグラッとして、おぉっ!みたいな?f(^ー^;
お互い体を休めてあげましょうね~♪
2017/10/14 02:09  | URL | コメ返信 yukikoサマ #-[ 編集] |  ▲ top


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