本気の恋愛 前編
- 2017/04/11(Tue) -

好きな女がいた。
つーか、その表現が正しいのかどうかも分かんねぇ。

ただ…失ったと知ったとき俺の心にぽっかりと穴が開いた。

そこで初めて気づいたんだ。
更を好きだったことに…。



「総二郎、今日も行くだろ?」

「あぁ。当然。」

俺は穴の開いた心を隠し、いつも通りクラブへの誘いに応じる。
ポーカーフェイスはお手の物。

誰もそんな俺に気づかねぇ。
それでいい。
気づいてほしいなんて思わねぇし、そんなもん、かったりぃ。

俺は今まで通りちゃらんぽらんで女好きの、西門一門が呆れるような次期家元でいい。



いくら月日が流れても俺の心の穴は塞がんねぇ。

最後に見た更の涙が…立ち去っていく後ろ姿が…未だ鮮明に脳裏に焼きついたままだった。
俺をただの西門総二郎として見ていたただ一人の女だった。

なぁ、更。
俺があん時ちゃんとお前と向き合ってたら…俺たちはずっと一緒にいれたのかもしんねぇな…。

きっと俺はこんな後悔を背負ったままこの先ずっと生きていくんだろう。

無意識の中で時折そんなことを考えちまう自分がいた。

我ながららしくねぇと思う。
だからこそ俺はポーカーフェイスを外せねぇ。



そんな俺の傍らで司が恋に堕ちた。

文字通り一瞬で…いや、一撃が正解か?
とにかくそれは突然のことだった。

つーか、あの状況でなんで恋に堕ちんだよ?
そう突っ込みたくなるような出会いだった。

その女の名前は牧野つくし。

俺たちの間じゃちょっと毛色の違う一風変わった女…でいいんだよな?そう、とにかく変わった女だった。

けどまぁ司にゃある意味お似合いか?
その辺の女じゃ司とは互角に渡りあえねぇだろうしな。

この出会いから司と牧野の長い長いおいかけっこが始まった。

そんな二人を俺たちは面白おかしく眺めていた。

時に桜子が邪魔をし、
時に類が間に割って入り、
時に鉄の女の妨害として滋が現れ。

けれど敵だったはずの奴らは次々に牧野に堕ちていく。

俺たちはいつの間にかに二人を心から応援していた。

裏で手を回し二人の背中を押した。
凹む二人を励ました。
殴りあいのケンカもした。

次から次へと襲ってくる二人の窮地を何度となく助けていくうちに、司と牧野は長いおいかけっこにピリオドを打ち真剣に付き合い始めた。

俺たちはそんな二人を祝福した。

けれどそれは束の間のことだった。

司は…牧野だけの記憶を失い、鉄の女はチャンスとばかりに司を海の向こうへと連れ去っていった。

そして…心にぽっかりと穴の開いた牧野だけが取り残された。



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コメント
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2017/04/11 15:01  | | #[ 編集] |  ▲ top

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2017/04/11 22:11  | | #[ 編集] |  ▲ top

-花サマ-
コメントありがとです♪

あははっ!
ニヤニヤしながら読んじゃいました( *´艸`)

タイトルがタイトルだからね~。
そこに更ちゃんが出てきたら…ね!(爆)
はて…このあと…どうなるんでしょ?
お楽しみに(〃ω〃)

1日おきのアップなので、のんびりお付き合いくださいませ~♪(o・ω・)ノ))
2017/04/11 22:28  | URL | コメ返信 花サマ #-[ 編集] |  ▲ top

-yukikoサマ-
コメントありがとです♪

流石、いいところを突いてきますね~!
でもでも短編なのでそこは棚上げにしちゃいました。エヘヘ。
だって長くなってしまうもの~f(^ー^;

アップは1日おきです。
続きもお楽しみに~♪(o・ω・)ノ))

そしてそしてお疲れ様です。
あらら、重なっちゃってたのね…。
しかも生憎の雨降り…。
でもでもおめでとうございます。
風邪ひかないようにしてくださいね(^ー^)

いやん、働き者!
体壊さないように、無理せずですよ~。
そこで覚えれば大丈夫!!(笑)
頑張ってください♪
2017/04/11 22:41  | URL | コメ返信 yukikoサマ #-[ 編集] |  ▲ top


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